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完全に世の中の流れに乗り遅れた感じですが、ようやくChatGPTを試してみました。使ってみての感想などまとめておきます。

今さらですがChatGPTを使ってみました

話題になっているChatGPTを最近になってようやく試してみました。

言い訳しておくと、何度か登録しようとしたのですが毎回登録画面が表示されず、「登録できるようになったら連絡するね」という画面でメールアドレスを登録してもいつまで経っても連絡が来ない。

確定申告の時期というのもあってズルズルと放置してしまい、今頃になってしまいました・・・。

まだサラッと確認しただけですが、使ってみた最初に感じたのは意外と回答が表示されるまでに時間がかかるなと。

Google検索のレスポンスのつもりでいましたが、レスポンスの速度は将来的に改善されていくのだろうと思います。

とりあえず試してみての感想は・・・

どんな用途に使えるのかということで、とりあえず税金関係の質問からしてみました。

最初に税理士でもミスすることが多いと言われる消費税の届出について、間違わないようにするにはどうすればいいかと質問。

いきなり

消費税の届出には、原則として、課税期間の終了翌日から10日以内に提出する必要があります。

との回答が。

消費税の届出って、ほとんどが年度(課税期間)が始まる前の日までに提出する必要があります。

終わった日の翌日から10日以内に提出してお客さんが損してしまったら、税理士だと損害賠償請求されかねない・・・。

他の回答部分はほぼまともな内容ですが、この回答を読んだからといって間違いのない届出ができるという感じではないですね。

まだ回答を鵜呑みにするのはちょっとアブナイという印象です。

次に、税理士だと伝えた上で間違わないためにはどうすればいいか聞いたところ

との回答が。

しっかり勉強してチェックリストも作ってモレがないようにしなさい、ということでまさに仰るとおりという感じです。

税金の話はまだ難しいかと思い、話題を変えてExcelの操作について質問をしてみました。

Excelでよくある日付形式でないテキストを日付に変換するにはどうすればいいか。

「書式を変更すれば変わりますけど、日付形式の文字列に限ります」と。

うーん、聞きたいのはソレジャナイんです。

聞き方を変えて「20230301というテキストを日付に変換したい」と質問しましたが、回答は「データの区切り位置」機能を使えと。

回答の中にもあるとおり、そこまでしなくても方法はいろいろあると思うんですが・・・

ここまでの回答を確認して、関数についてまったく触れていませんでしたので

「Excelで”20230301″というテキストを日付に変換するための関数を教えて」

に質問を変えてみました。

すると「DATE関数を使えばできるよ」ということでようやく現実的な対応方法を提示してくれました。

ここまで税金の話とExcelの操作についてざっと確認しましたが、私なりの結論としては

「現状では、自分がある程度基礎的な知識を持っている分野について調べるには便利」

です。

まったく何も知らない分野について聞いたとしても、そもそも回答が正しいか判断できません。

さらにいえば、質問の仕方で回答が変わるわけですからどのように質問するかがポイントとなってきます。

Excelの例でいえば

「関数を使えばもっと簡単にできたと思うんだけど」

という点に気付くくらいの知識がないといつまで経っても欲しい情報にたどり着けない可能性があります。

とはいえ、普通の質問文に対してこれだけの回答が返ってくるというのはやはり凄いサービスだなというのが使ってみての印象です。

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税理士ってやはりAIに駆逐される?

巷では

「税理士の仕事なんてAIに奪われてなくなるよ」

という話がよく言われます。

ChatGPTのように普通に質問すればきちんとした文章で回答してくれるようなサービスが普及すれば、それこそ税理士なんていらないんじゃないかと思う方も多いのだろうなと。

仮にChatGPTのようなサービスが間違いのない回答をしてくれるようになったら税理士なんていらないのかどうか。

まず最初に感じたのは

『文字だけの説明を持っていったら99%の人には「わからん」といわれる』

ということ。

ChatGPTは箇条書きで回答してくれてはいるものの、文字だらけの資料は多くの方に嫌われます。

実際に説明するにあたっては、内容を理解してもらうための図表の準備や工夫に結構時間を使っているものです。

さらにいえば相手の顔色・声色などうかがいながら、理解度を推し量って説明を変えたりといったこともしますし、定期的に話をする方であれば

「この人にはこう説明した方がわかりやすい」

といった経験知も踏まえて話をしたりするわけです。

こうしたことって実は意外と高度なことで、今すぐにAIに置き換えられるとは思っていません。

将来的にはカメラをオンにして質問すると、こちらの表情を読み取って説明を変えるなんて技術が実用化される可能性は十分あるでしょう。

さらに質問に対して自動的に図表を作って提示するなんてサービスが出てこないとは言い切れません。

だから、上記のようなスキルだけをもって「AIに負けるはずはない」なんていうつもりは毛頭ありません。

今でもそうですがネットで調べたらすぐわかることをそのまま伝えるだけといった仕事であれば置き換わるんだろうなと。

AIが得意なこと、ヒトが得意なことにまだまだ違いはありますので、ヒトができることに注力して、ChatGPTのようなサービスはツールとして上手に活用していきたいものです。

投稿者

加藤 博己
加藤 博己加藤博己税理士事務所 所長
大学卒業後、大手上場企業に入社し約19年間経理業務および経営管理業務を幅広く担当。
31歳のとき英国子会社に出向。その後チェコ・日本国内での勤務を経て、38歳のときスロバキア子会社に取締役として出向。30代のうち、7年間を欧州で勤務。

40歳のときに会社を退職。その後3年で税理士資格を取得。

中小企業の経営者と数多く接する中で、業務効率化の支援だけではなく、経営者を総合的にサポートするコンサルティング能力の必要性を痛感し、「コンサル型税理士」(経営支援責任者)のスキルを習得。

現在はこのスキルを活かして、売上アップ支援から個人的な悩みの相談まで、幅広く経営者のお困りごとの解決に尽力中。
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