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2023年1月よりe-Taxにマイページというメニューが追加されました。何ができるのか確認しておきましょう。

e-Taxにログインすると新しいメニューが

先日e-Taxにログインしたところ、メニューがひとつ増えていました。

確認したところ、e-Taxで「マイページ」という画面が追加されたとのこと。

マイページ

税理士以外の方でもマイナポータルの「もっとつながる」でe-Taxと連携していれば、マイナポータルからアクセスできます。

マイナポータルだと

「もっとつながる」-「e-Tax」-「マイページ」

とメニューを辿らないとたどり着けないので、個人的にはe-Taxの受付システムからアクセスする方が簡単に感じます。

ただ、e-Tax受付システムにログインする際には利用者識別番号とパスワードが必要なので、マイナンバーカードと暗証番号でログインできるマイナポータルとどちらがアクセスしやすいかは微妙なところです。

なおe-Tax受付システムからアクセスする場合、利用者識別番号と暗証番号を使ってログインすると税金関係の情報表示など一部使えないメニューがありますのでご注意ください。

これは表示される情報がマイナンバーと紐付きになっているためだと思いますが、マイナンバーカードを使ってログインすれば表示されます。

届出関係の表示はリアルタイム更新ではなさそう

マイページにアクセスすると次の画面が表示されます。

「メールアドレス」メニューでe-Taxから届くメールアドレスや宛名の設定ができたり、「還付・納税関係」で還付先金融機関やダイレクト納付で利用する金融機関を確認できます。

さらに「還付・納税関係」のメニューでは「振替納税利用金融機関」の「変更を申請する」をクリックすると「振替依頼書のオンライン提出」の入力画面に直接アクセスできます。

振替納税をはじめたり、金融機関の変更が必要な方にはe-Taxソフトを使うよりも、ここから手続きしてもらう方が分かりやすいんじゃないかと思います。

こうしたメニュー以上に税理士にとってありがたいのは、所得税と消費税の届出関係を確認できるという点です。

「各税目に関する情報」の「所得税関係」「消費税関係」をクリックすると

所得税については

  • 青色申告かどうか
  • 電帳法に基づく届出書が提出されているかどうか
  • 予定納税額

消費税については

  • 簡易課税制度選択届出書が提出されているかどうか
  • 課税事業者選択届出書が提出されているかどうか
  • 課税期間特例選択書が提出されているかどうか
  • 中間納税額

を確認できます。

ただ、最初これを見たとき「すごく便利!」と思ったのですが

「更新日時点でe-Taxに登録されている情報を表示しています。情報の更新は例年1月中旬以降、年1回行われます。」

という表示もあり、どうやらリアルタイムで更新されるわけではないようです。

新規のお客様の場合、どのような届出を出しているかわからないケースもあります。

そうした場合にこの画面で確認できれば便利だと思ったのですが、現状では毎年確定申告の時期にe-Taxで送られて来る「確定申告等についてのお知らせ」と同じ情報が画面上で表示されるだけのようです。

せっかくこうしたページができたのですから、リアルタイムで更新されるようになると状況把握がしやすくなりとても助かるのですが・・・

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法人にも拡大されることを期待

e-Taxのマイページ機能ですが、令和3年6月に国税庁が公表した

税務行政のデジタル・トランスフォーメーション-税務行政の将来像2.0

という資料の中で

「構想3:税務署に行かずにできる「特例適用状況の確認等」

において言及されていたものでした。

税務行政のデジタル・トランスフォーメーション-税務行政の将来像2.0-(令和4年2月更新)より抜粋

工程表の中では導入時期は明示されていませんでしたので、意外と早くスタートしたという印象を受けます。

税務行政のデジタル・トランスフォーメーション-税務行政の将来像2.0-(令和4年2月更新)より抜粋

ただ、先ほども書きましたとおり「確定申告等についてのお知らせ」でも同じ情報を確認できますので、リアルタイム更新されないとあまり意味が無いんじゃないかという気が・・・。

この点については今後変わっていくことを期待するということで。

今回は個人についての対応ですが、法人についても同様の対応(かつリアルタイムでの更新)を実現してほしいものです。

提出した届出書等の税務署側での状況を把握できないというのはいろいろと不便です。

税務手続きについては確実にデジタル化が進んでいるという印象を受けますので、この流れで使いやすいものになってくれればと思います。

投稿者

加藤 博己
加藤 博己加藤博己税理士事務所 所長
大学卒業後、大手上場企業に入社し約19年間経理業務および経営管理業務を幅広く担当。
31歳のとき英国子会社に出向。その後チェコ・日本国内での勤務を経て、38歳のときスロバキア子会社に取締役として出向。30代のうち7年間を欧州で勤務。

40歳のときに会社を退職。その後3年で税理士資格を取得。

中小企業の経営者と数多く接する中で、業務効率化の支援だけではなく、経営者を総合的にサポートするコンサルティング能力の必要性を痛感し、「コンサル型税理士」(経営支援責任者)のスキルを習得。

現在はこのスキルを活かして、売上アップ支援から個人的な悩みの相談まで、幅広く経営者のお困りごとの解決に尽力中。

さらに、商工会議所での講師やWeb媒体を中心とした執筆活動など、税理士業務以外でも幅広く活動を行っている。
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