以前と比べると、大人になってから学ぶ機会や必要性が高まっていると感じています。新しいことを学び始めるときに、どのように始めるべきかという点について少し考えてみたいと思います。
PADの入門書が発売されました
人生100年時代と言われるようになってかなり経ちましたが、そうした影響もあってか、大人になってからも学ぶ機会や必要性が高まってきたのではないでしょうか。
私自身も自分のスキルを磨けるよう、日々学ぶようにしていますが、最近学んでいることのひとつがRPAツールであるPower Automate Desktop(以下、PAD)です。
今年3月にマイクロソフトから無償化が発表された後に本格的に使い始めましたので、まだ4ヶ月程度といったところ。
ツールとしても昨年発表されたものであるため(前身であるWinAutomationというツールはありましたが)、まだまだ新しいものです。
そのため、使い方を学ぼうとして困ったことが
「初心者向けの入門書がない」
という点でした。
わからないことが出てくる度に、ネットで何度も検索して関連がありそうな記事を片っ端から読む、ということを続けていたわけですが、初歩的なところで何度もつまずき、かなり回り道をしながら使ってきました。
そうした中、先週待望の入門書として「できるPower Automate Desktop」が発売されましたので、早速読んでみた感想としては、
「学び始めたときに、こういう本が欲しかったな」
というものでした。
できるPower Automate Desktop ノーコードで実現するはじめてのRPA (できるシリーズ)
何かを始めるときに入門書から始めたほうが良い理由
「入門書」のありがたみを感じながら、改めて考えたのは新しいことを学び始める際には、入門書からスタートすべき、ということです。
新しいことを学ぶ際には、
- 自分で学ぶ
- 誰かに教えてもらう
という2つの方法がありますが、今回対象とするのは「自分で学ぶ」際の始め方です。
最初から専門学校などで学ぶ、オンライン学習コースを受講する、という方法も当然ありますので、その場合はそこで教えてもらうことを素直に学ぶというスタンスで問題ありません。
勉強し始めるときに入門書から始めるのなんて当たり前でしょ、と思うかもしれませんが、現在はネットで探せば何らかの情報は得られるもの。
ついつい入門書を使わずに、ネットで調べて何とかしようとしてしまうケースもあるのではないでしょうか。
ネットで調べることと比べたときの入門書のメリットとしては、
- 全体像がつかみやすい
- 情報がきちんと編集・整理された状態で提供される
- 1・2の結果として、学ぶための時間を節約できる
という3点があり、これが入門書を使うべき理由となります。
何かを学ぶ際には、まず全体像をおぼろげながらもつかむことが重要です。
本の場合、パラパラとめくって広く浅く内容をつかむことが容易なため、全体像を把握することに向いています。
また、編集者という第三者の目を通していること、その本の中で構成やストーリーがあることなどから、非常に多くの情報が整理された形で提供されるため、個別に情報を調べるよりも理解がしやすくなります。
そのため結果として、学ぶための時間を短縮することが可能となります。
とはいえ、入門書1冊だけでは情報に偏りがある可能性がありますので、実際に何かを学び始める際には複数の入門書に目を通すことをお勧めします。
入門書を読むだけで満足せずに、実際に使ってみる
新しいことを学ぶ際に入門書を活用しましょう、という話を書きましたが、私がやりがちな失敗が、
「入門書を読んで、わかった気になってしまい、その後きちんと活用しない」
というものです。
学び始めるキッカケとして入門書は有用ですが、読んだだけで終わってしまってはスキルは一切身につきません。
大事なのは、入門書から得た知識を実際の自分の業務に当てはめてみること。
実際にやってみると、入門書には書いてない疑問がたくさん出てきます。
そうした疑問を解決するために、中級書にステップアップするのもよいでしょうし、全体像を把握した後であれば、ネットで検索しながら自分で調べるというのもよいでしょう。
入門書で止まってしまう自分への反省も込めて、先日次のような記事を書いたのですが、
新しい知識は何かの役に立って初めて意味があります。
身につけるまでの時間を短縮するためにも入門書を活用し、次のステップとして小さなことでいいので、実際に仕事の中で使ってみる。
「新しいスキルを身につけたいけど、なかなかうまくいかない」という方がいらっしゃいましたら、こうしたやり方も参考にされてみてはいかがでしょうか。
投稿者
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大学卒業後、大手上場企業に入社し約19年間経理業務および経営管理業務を幅広く担当。
31歳のとき英国子会社に出向。その後チェコ・日本国内での勤務を経て、38歳のときスロバキア子会社に取締役として出向。30代のうち7年間を欧州で勤務。
40歳のときに会社を退職。その後3年で税理士資格を取得。
中小企業の経営者と数多く接する中で、業務効率化の支援だけではなく、経営者を総合的にサポートするコンサルティング能力の必要性を痛感し、「コンサル型税理士」(経営支援責任者)のスキルを習得。
現在はこのスキルを活かして、売上アップ支援から個人的な悩みの相談まで、幅広く経営者のお困りごとの解決に尽力中。
さらに、商工会議所での講師やWeb媒体を中心とした執筆活動など、税理士業務以外でも幅広く活動を行っている。
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