「税金のご相談は税理士に!」とは、税理士なら誰でも思うことですが、立場が変わったときに同じスタンスをとれているかどうか。今回はそんなお話です。
目次
インターネットのトラブルで時間を浪費
2週間ほど前からインターネットの接続トラブルに悩まされていました。
具体的には、Google系のサイト(Gmail・カレンダー・検索など)を使おうとすると、「接続されていません」「このサイトにアクセスできません」などのメッセージが表示されたり、Dropboxの同期が異常に遅かったりといった症状です。
モバイルルーターで接続した後に再度内部回線に接続すると問題が解消されるため、ごまかしながら使っていたのですが、確定申告期の忙しい時期でもあり、段々とストレスが。
仕事の傍ら、無線LANのアクセスポイントの設定を、メーカーサポートに電話して見直したりしましたが、一向に症状は改善しません。
容量無制限のモバイルルーターでも契約しようかとか、余計なことをいろいろ考え出してさらに時間が経過。
仕事をしていても接続環境の悪さが効率の低下につながり、さすがにこれではダメだと思い、NTTに電話して回線に問題がないか見に来てもらいました。
結論から言うと、原因がはっきりしない部分もあるのですが、インターネットの終端装置を交換してもらったり、少し設定を確認してもらうと、1~2時間程度で、問題なくつながるようになりました。
そのとき思いました、「なんでもっと早く相談しなかったんだろうか」と。
自分の専門分野以外は専門家に頼むべき理由
内部のLAN環境は自分で構築していることもあり、なんとか解決できるだろうと思ってかなりの時間を使ってしまったわけですが、やはり改めて専門家に頼むのは大事だなと思い知らされました。
専門家に依頼するメリットとしては、以下の3つがあります。
- 時間の節約
- トータルコストの削減
- ストレスの軽減
以下、具体的に確認していきましょう。
1.時間の節約
やはり専門家は持っている知識の量が違います。今回作業している横で見ていたのですが、当然のことながら私の知らないことをたくさん知っているわけです。
自分で1週間以上調べても解決できなかったことが、わずか1-2時間で解決してもらえる。
それで浮いた時間は、別のことに使うことができるわけです。時間ほど貴重なリソースはありませんから、これは専門家に頼む大きなメリットといえます。
2.トータルコストの削減
もちろん専門家に依頼する以上費用は発生しますが、自分で同等の知識と経験を得ようとすると、莫大な時間とお金がかかります。
専門家がかけた時間とお金からすれば、はるかに安価でその知識と経験を利用することができるわけです。
結果、トータルとしてかかるコストとしても抑えることができる、という点も専門家に依頼するメリットです。
3.ストレスの軽減
自分で何とかしようとすると、そもそもそのトラブルが解決しないことから生じるストレスに加えて、調べていても理解できなかったり、必要な情報が見つからないことなど、ストレスとなる原因は次々と積み重なっていきます。
トラブルや気がかりなことが頭の中に残っていると、他の仕事などにも影響が出てきて、良いことは一つもありません。
専門家に依頼することで、そうしたストレスを軽減することができ、自分が本来やるべきことに集中することができます。
こうしたストレスの軽減も、専門家に依頼するメリットのひとつです。
普段思っていることも、立場変わると実践できないもの
このように改めて考えてみても、自分の専門分野以外のことは専門家に頼むメリットは大きいといえます。
「税金や経営管理で困ったら、税理士に依頼してもらった方がうまくいくのに」と普段思っているにもかかわらず、いざ自分が別の分野で当事者になったら全然ダメ。
自分に少し知識があったり、「ネットで調べたらなんとかなるのでは」という淡い期待を持ってしまって、専門家にすぐに頼もうとしない。
「税理士に頼めばいいのに」と思われる方が頼まないときの思考って、きっとこんな感じなんだろうなと改めて実感しました。
専門家に頼んだ方がよいと考えていた自分でさえ、今回のような失敗をするわけですから、世の中の税金や経営で困っている人に対しては、
- こんなサービスを提供していますよ
- これを使ってもらえれば、これだけ負担軽減できますよ
といったことを、自分が思っている以上に丁寧にかつ繰り返しお伝えする必要があるんだろうなと。
いろいろと反省すべきことが多い週でした。今回の反省を踏まえて、
- 自分の専門外のことは、素直に専門家を頼る
- 自分がやるべきことを見極めて、そこに集中する
- 困ったときに税理士に依頼してもらえるよう、依頼することのメリットをわかりやすく丁寧に伝えていく
といったことを肝に銘じておきます。
投稿者
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大学卒業後、大手上場企業に入社し約19年間経理業務および経営管理業務を幅広く担当。
31歳のとき英国子会社に出向。その後チェコ・日本国内での勤務を経て、38歳のときスロバキア子会社に取締役として出向。30代のうち7年間を欧州で勤務。
40歳のときに会社を退職。その後3年で税理士資格を取得。
中小企業の経営者と数多く接する中で、業務効率化の支援だけではなく、経営者を総合的にサポートするコンサルティング能力の必要性を痛感し、「コンサル型税理士」(経営支援責任者)のスキルを習得。
現在はこのスキルを活かして、売上アップ支援から個人的な悩みの相談まで、幅広く経営者のお困りごとの解決に尽力中。
さらに、商工会議所での講師やWeb媒体を中心とした執筆活動など、税理士業務以外でも幅広く活動を行っている。
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