人に誇れる「強み」を持っていると、仕事をする上で非常に有利になります。そうした「強み」はやはり大事であり、どうやって身につけていくべきか考えてみました。

ジンノユーイチ先生の相続実務セミナーに参加してきました

相続の仕事を積極的に取りにいっていないこともあり、最近相続税の申告してないなと感じていましたので、知識の再確認のためにジンノユーイチ先生の「相続実務セミナー」を受講しました。

内容的には、相続業務の営業方法から財産評価の注意点、さらには書面添付や税務調査についてなど、非常に盛りだくさんの内容で、有益な情報も多々含まれている非常におトクなセミナーでした。

相続業務については、日頃疑問が浮かんだり、気になったことがあっても、なかなかそのあたりぶっちゃけて書いてくれている雑誌や書籍も少なく、モヤモヤとしたものを抱えていたわけですが、今回いろいろ質問もさせていただいて、だいぶスッキリすることができました。

税理士向けの相続業務のサポートなどもされていますので、いざというとき相続業務の相談ができるという安心感も、併せていただいて帰ってきた次第です。

自分の強みを持っている人はやはり強い

今回セミナーを受けながら考えていたのは、

「本当に相続業務について自信を持ってされているな」

という点です。

特定の分野について、絶対の自信を持っている人はやはり強い、と思います。

税理士という仕事をしていると、当然営業活動が必要となるわけですが、例えば見込み客の方から、

「何ができますか?」

と聞かれたときに、

「あれもできますし、これもできます」

と答えるよりも、

「私は、○○が得意なんです」

と答えられる方が、相手の方にとっては印象に残ります

印象に残れば仕事につながる可能性も高くなるわけですから、やはり強調できる「強み」があるというのは強いわけです。

強みを強調しすぎると、対象となるマーケットは狭くなり、この点に不安を覚える方は多いのですが、その狭いマーケットで上位に入れば、そんなに困ることもありませんし、その強みから派生して別の強みを生み出すことも可能になります。

そう思って自分のHPや名刺など見返してみると、

「うーん、結局自分は何をアピールしたいんだ?」

という出来になっていて、自分がアピールしたいことが見えてこないですね・・・。

自分の強みを見つけるべきというのはよく言われることなのですが、きちんとその分析やアピールができていない。

この点は反省して、もう一度考え直さないといけないです。

強みを身につけるためには「量」をこなすことも必要

では、アピールするほどの「強み」が今ないとしたら、どうやって身につけていけばよいか?

セミナーで過去のご経験などを聞いていると、申告書の作成だけでも100件以上こなされているとのことでした。

やはり「量」をこなすというのは、強みを身につけるためには欠かせません。

もちろん相続業務でいえば、「申告書提出して小規模宅地の特例適用したら、税金発生しませんでした」みたいな申告書を大量に処理したとしても、強みといえるレベルに達するとは思えません。

当然そこにはある程度の「質」を伴った「量」をこなす必要があるわけですが、やはり圧倒的な「量」が必要なんだと改めて感じた次第です。

そして単に「量」を追うだけではなく、自分のスキルの少し上を行くような仕事にも挑戦していく。

昔よく「若い頃の苦労は買ってでもしろ」なんて言われたことがありましたが、こうしたことをいっていたのかな、と今さらながら感じます。

とはいえ、自分のこととして考えてみると、50歳も段々と視野に入ってくるような歳になって、今から「量」を追って強みを新たに身につけるのかと言われると、結構つらいですね。

そうなると、今まで自分が身につけてきたものを組み合わせて強みとしていくしかないんだろうな、と。

だけどそうやって作った強みというのは、「量」の裏付けがある「強み」には、最後は敵わないのではないかと。

だからこそ、こうした強みを作るという作業は早く始めるに越したことはありません。

うーん、なんか今回年寄り臭い内容になっちゃってますが、時間は取り戻せませんので、「なんか自分には人に誇れる強みってないな」と思っている方がいましたら、明日からでも「強み」につながりそうな「量」をこなすことを是非考えてみてください。

あ、ちなみに「ブラックな労働環境でひたすら働く」ということを推奨するつもりは一切ありません。それは強みにつながる「量」とは別物ですので、ご注意ください。

投稿者

加藤 博己
加藤 博己加藤博己税理士事務所 所長
大学卒業後、大手上場企業に入社し約19年間経理業務および経営管理業務を幅広く担当。
31歳のとき英国子会社に出向。その後チェコ・日本国内での勤務を経て、38歳のときスロバキア子会社に取締役として出向。30代のうち、7年間を欧州で勤務。

40歳のときに会社を退職。その後3年で税理士資格を取得。

中小企業の経営者と数多く接する中で、業務効率化の支援だけではなく、経営者を総合的にサポートするコンサルティング能力の必要性を痛感し、「コンサル型税理士」(経営支援責任者)のスキルを習得。

現在はこのスキルを活かして、売上アップ支援から個人的な悩みの相談まで、幅広く経営者のお困りごとの解決に尽力中。