道具(ツール)は適切に使わないと、逆に効率を落としてしまう可能性があります。ツールを活用する際に注意すべき点について考えてみましょう。

メガネが見えにくいと思ったら・・・

私は普段、用途に合わせて2つのメガネを使い分けています。

ひとつは近くの細かい文字をみたり作業をするためのもの。そしてもうひとつは、運転や外出など遠くを見るためのものです。

かなり長い間同じメガネを使っていたこともあり、少し遠くが見にくいような気がして、先日、眼鏡屋さんで測定をしてもらいました。

ただ、眼鏡を使い分けているという点を伝えたつもりだったのですが、測定をしていても、話がなんだか話がかみ合いません。

普段用の眼鏡について

「度数を3段階くらい上げないとダメですね」

といわれて「???」と。

「そんなに視力が落ちてたの?」と驚いたものの、改めて遠くをみるときは別の眼鏡を使っていることを説明すると、度数は1段階くらいの違いでした。

私の方も長い間使っているうちに、レンズごとの違いをあまり意識しなくなっていたようで

「(近くを見る用の)眼鏡で遠くをみるとぼやけて見える」

と言ってしまったのが、今回の行き違いの原因のひとつだったかなと。

近くを見るためのレンズを入れた眼鏡で「遠くが見えない!」といっても、当然話がかみ合うわけがありません。

改めて「道具(ツール)」って、その特性をしっかり理解して使うことが大事だと感じた次第です。

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道具(ツール)には適した使い方がある

私の場合は、メガネの使い分けという、ある意味では当たり前のことを忘れていただけでしたが、それぞれの場面や状況にあったツールを使わないと、思ったような効果が得られません。

メガネのレンズ一つとっても、遠近両用、中近両用、単焦点など、様々な種類があります。

それぞれのレンズには得意な距離があり、その特性を理解して選ぶことが、快適な視界を得るためには不可欠です。

もし用途に合わないメガネを使っていたら、「見えにくい」と感じるのは当然ですよね。

これは、他のツールにも当てはまります。

私たちの身の回りには、本当にたくさんのツールが存在します。

文房具などアナログなものから、パソコンのソフトウェア、スマホアプリといったデジタルなものまで様々です。

中には、Microsoft Excelのように、表計算、グラフ作成、データ分析など、ある程度汎用性の高いツールもあります。

しかし、多くのツールは、特定の目的や作業に特化して設計されています。

例えば文房具で言えば、紙の書類のチェックをするときに、黒鉛筆でチェックすると、あとでどこをチェックしたかわかりにくいですよね。

普通は目立つように赤鉛筆を使うことが多いはず。

デジタルツールでいっても、文章作成に特化したワープロソフト、画像編集に特化したフォトレタッチソフト、スライドを作成するためのソフトなどそれぞれに適したツールはあります。

MicrosoftのWordでプレゼン資料を作ろうとしても、ムリがあるわけです。

このあたりはわかりやすい例なので

「そんなの当たり前だろ!」

という感想しか浮かばないかもしれません。

ただ、もしかすると気付かずに状況に合ってないツールを使っていて、無駄な時間がかかっている可能性もあるわけです。

器用な人ほど、本来の用途でないソフトでもなんとかしてしまう傾向がありますので、注意が必要です。

「餅は餅屋」とはよくいったもので、それぞれのツールが持つ「得意なこと」「得意な使い方」を理解し、適切な場面で適切なツールを選ぶことこそが、効率的な作業への第一歩といえるでしょう。

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道具(ツール)の特性を理解することが効率化につながる

今回お伝えしたかったのは、気付かないうちに、適切でないツールを使って、それが理由で作業効率化が落ちてしまっているのではないか、という点です。

道具(ツール)は正しく使いこなせれば、作業効率を大きく上げてくれますが、間違った使い方だと逆に効率を落としてしまうリスクもあります。

私たちの仕事においては、様々な道具やツールを使う場面がたくさんあります。

だからこそ今一度、身の回りにあるツールを見つめ直し、その特性を理解することから始めてみてはどうでしょうか?

そこに効率化につながるヒントが隠されているかもしれません。

投稿者

加藤 博己
加藤 博己加藤博己税理士事務所 所長
大学卒業後、大手上場企業に入社し約19年間経理業務および経営管理業務を幅広く担当。
31歳のとき英国子会社に出向。その後チェコ・日本国内での勤務を経て、38歳のときスロバキア子会社に取締役として出向。30代のうち7年間を欧州で勤務。

40歳のときに会社を退職。その後3年で税理士資格を取得。

中小企業の経営者と数多く接する中で、業務効率化の支援だけではなく、経営者を総合的にサポートするコンサルティング能力の必要性を痛感し、「コンサル型税理士」(経営支援責任者)のスキルを習得。

現在はこのスキルを活かして、売上アップ支援から個人的な悩みの相談まで、幅広く経営者のお困りごとの解決に尽力中。

さらに、商工会議所での講師やWeb媒体を中心とした執筆活動など、税理士業務以外でも幅広く活動を行っている。
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