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タスク管理の基本は、ひとつのタスクを実行可能なところまで細かくすること。ではその細切れにしたタスクをやりたくないときはどうすべきか?今回はそんなお話です。

年に数回発生する「どうしてもやりたくないタスク」

今のところ私のタスク管理は

  1. タスクが発生する都度、Toodledoというサービスに登録
  2. 週末に翌週対応すべきタスクを曜日別・時間帯別に大まかに割り当て
  3. 前日に翌日対応すべきタスクをTaskChuteCloudというサービスに落とし込む

という流れでやっています。

※タスク管理の方法については以前ブログにまとめましたので、ご興味があればご覧下さい。

タスク管理の話題になると

「タスク管理で大事なのは、すぐに手をつけられるレベルまでタスクを落とし込むこと」

といった解説をよく見かけます。

この考え方についてはまったく異論はありませんし、実際に私も意識しながらタスクを設定するようにしています。

とはいえ、年に数回あるんです。

「どんなに細かく落とし込んでも、どうしても手をつける気にならないタスク」

というやつが。

手をつけやすくするためにタスクを細分化していくんですが、どんなに細分化しても、どうしてもやりたくないことがあるわけです。

例えば「苦手な人に電話する」とか。

相手がメールを使えるのであれば、気を遣いながらも文面を考えて送ってしまえば、一応ボールは相手に投げられます。

ところが電話しか連絡手段がない人だと、そもそも苦手意識を感じている人に、さらに電話をかけないといけないという・・・。

意を決して相手に電話しても相手が出なかったりしたら、それだけで心折れそうになります。

これはあくまで一例ですが、どうしてもやりたくないタスクに遭遇したときにどのように対処すべきか、について今回は考えてみたいと思います。

どうしてもやりたくないタスクに遭遇したらどうすべき?

結論から言えば

「そういうタスクが発生しないように生活すればいい」

ということですね。

「ハイ、じゃあ以上で解散!」といいたいところですが、生きていればそういうタスクに遭遇することを完全に排除することはまず不可能です。

では不幸にも遭遇してしまったときにはどのように対処すべきか。

思いついたのは次の3つの方法。

  1. タスクが終わったら自分にご褒美を与える
  2. その日の最初のタスクに入れてしまう
  3. デッドラインギリギリまで手をつけない

aについては、要するに自分にアメを与えることで、イヤなタスクをやることで感じる不快さを相殺してしまおう、というやつです。

ただこの場合の問題は、自分で自分にアメを与えるという点。

強制力が働かないので

「イヤな仕事をこれからやるんだから、ご褒美先にもらってもいいよね」(といって、ご褒美だけもらって仕事はしない)

と逃げてしまう可能性がどうしても残ります・・・。

次にbの方法。

誰しも一日活動していると、程度の差はあれ心身ともに疲れてきます。

特に気持ちが疲れてくると、面倒な仕事はしたくなくなるもの。

そこで、精神的に疲れる前の元気な時間帯に面倒ごとはさっさと終わらせてしまおうという作戦です。

でも、これもaと同じで強制力が働きませんので、タスクリストを見た瞬間に

「朝一番だとやる気が起きないし、後でやればいいよね」

ということで先延ばししてしまう可能性が非常に高いです。

最後にcの方法。

いわゆる「締切り効果」というやつで、自分を強制的に追い込みます。

例えば、やりたくないタスクが所得税の確定申告にかかわるものの場合、通常であれば3月15日という申告期限があります。

もし連絡してから申告書完成させるまでに3日かかるとした場合、3月12日のタスクとして設定し、それまでは放置します(もちろん3月12日にアラートが出るようにしておくのは絶対必要です)。

自分で書いててなんですが、ムチャクチャ危険です。

とはいえ、お尻に火がつかないと動けないのが人間の性。

「やろうかな、どうしようかな」などとグズグズ悩むことに時間を使うくらいであれば、思い切ってギリギリまで放置するのもひとつの考え方としてはアリかなと思ってます。

「もし締切りがないタスクだったらどうしたらいいの?」と思った方もいるかもしれません。

私としては

「締切りがないのならずっと放置しておけばいい」

と考えています。

「締切りがない」=一生放置しても問題ない=やらなくていい

という可能性が高いわけですから、本当にそのタスクはやらないといけないものなのか一度見直した方がいいでしょう。


なお、今回取り扱っているのは「やりたくないタスク」についてですが、もしそのタスクが

「将来自分をポジティブな方向に変えるものだけど、手をつける気が起きない」

という場合には

「締切りがないからやらなくていい」

とはなりません。

そのときはまったく別の考え方が必要でしょうから、そのタスクがどういう性質のものかはよく見極めてください。

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自分なりの仕組み・ルールを決めておく

どうしても手をつけたくないタスクがあるときに、どのように対処すべきかについてまとめてみました。

考えられる方法を3つ挙げてみましたが、大事なのはそうした状況になった場合にどのように対処するか自分なりの仕組み・ルールを作っておくことです。

組織の中で働いているのであれば、上司からの

「○○さん、あの資料いつ頃できる?」

といった督促も手をつけるための仕組みのひとつといえます。

難しいのは、他者からの強制力が働かない環境にいる場合や、個人的なタスクの場合です。

こうしたケースでは、マイルールを決めておき、それに従って対処するのが精神的な疲労も少なくて済みます。

そうしたタスクが発生しないよう普段から意識することが一番だと理解しつつ、遭遇したときのための対処法を考えておいてみてはいかがでしょうか。

投稿者

加藤 博己
加藤 博己加藤博己税理士事務所 所長
大学卒業後、大手上場企業に入社し約19年間経理業務および経営管理業務を幅広く担当。
31歳のとき英国子会社に出向。その後チェコ・日本国内での勤務を経て、38歳のときスロバキア子会社に取締役として出向。30代のうち7年間を欧州で勤務。

40歳のときに会社を退職。その後3年で税理士資格を取得。

中小企業の経営者と数多く接する中で、業務効率化の支援だけではなく、経営者を総合的にサポートするコンサルティング能力の必要性を痛感し、「コンサル型税理士」(経営支援責任者)のスキルを習得。

現在はこのスキルを活かして、売上アップ支援から個人的な悩みの相談まで、幅広く経営者のお困りごとの解決に尽力中。

さらに、商工会議所での講師やWeb媒体を中心とした執筆活動など、税理士業務以外でも幅広く活動を行っている。
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