世の中本当に大変な状況になっていますが、大きく変わろうとしているときに、その動きを察知して、すぐに動けるよう意識できているか。そんなことを考えてみました。

ビデオ会議をデモしようとしたら、Webカメラが売ってない!

3月後半になって、「さすがに今後は外出が厳しくなるのでは」と感じて、お客さまに向けてのビデオ会議による打合せの準備を始めました。

まずはどんなものか体感してもらわないと始まらないということで、訪問時にデモできるようにしようと。

ノートパソコンをお持ちの方は問題ないのですが、デスクトップパソコンしか使っていない方もいらっしゃったので、Zoomのデモを行うために、Webカメラとヘッドセットを準備しようとしたところ、ネットでも店頭でもWebカメラが見当たらない。

最初はノートパソコンの普及で、Webカメラ自体の販売がなくなってしまったのかと思ったのですが、どうやらテレワークの増加に伴い品切れとのこと。

必要に応じて、そのままWebカメラとヘッドセットを当面貸与しようかとも考えていたのですが、既にそのようなことができる状況ではありませんでした。

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いち早く気付けるか、気づいたらすぐに動けるか

新型コロナウイルスに伴う外出制限のような大きな変化に対して、どのように準備しておくべきか。

大事なのは、

  • 変化に気づけるように、普段からいろんなことにアンテナを張っておく
  • 変化に気づいたときに、すぐ動ける心構えをしておく

の2点だと思っています。

今回の、お客さんとの打合せにビデオ会議を導入させてもらう、ということで考えてみますと、

  1. 新型コロナウイルスの影響で、外出制限が徐々に厳しくなってきている
  2. 今後、対面での打合せが制限される可能性がある
  3. 対面で仕事ができないときに、仕事を進める方法としてビデオ会議がある
  4. 未経験の方にはまずどんなものか体感してもらって、有用性を理解してもらい、納得の上で導入してもらう必要がある
  5. だから訪問時にデモをするための準備をしないといけない

という流れで考えてきたわけですが、1・2のあたりの感度が低かったと反省しています。

気付いた後はすぐに動いたわけですが、気付くのが遅ければその後の行動がいくら早くても挽回しきれないことも多いわけで、やはり「早く気付く」という点が重要です。

なお、「気付く」→「すぐ行動する」という流れが重要ではありますが、今回のケースでいえば、「行動する」=「お客さんにビデオ会議をすすめる」ではありません。

いち早く今回のような状況に気付いたとして、仮に1月や2月頃に「ビデオ会議やりましょう」といっても、耳を傾けてもらえないケースの方が多かったと思います。

その時点でも納得して協力いただける方はいるとは思いますが、世の中において一定の共通理解ができた段階でお伝えしないと、なかなか伝わらないというケースは多いものです。

今回のケースでいえば、まずやるべき行動は

「説明すべきタイミングが来たときに、すぐできるよう準備をしておく」

ということになります。

少しでも早く気付いて、来たるべきタイミングに備えて準備をする。

こうしておくことで、大きな変化に対して、余裕を持って対処できるようになります。

もちろん、大きな変化が起きる前から、そうしたことを予見して事前に準備するということが理想ではありますが、私も含めてそこまでできる方はそう多くはありません。

だからこそ、変化が起き始めたときに遅れずに対処し、振り回されないようにすることを意識しておくべきでしょう。

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めったにない機会、いろんなことを見直す契機に

現在のような外出の自粛が要請されるような状況は、もちろん歓迎したいものではありませんが、後ろ向きにばかり捉えていても何も始まりません。

本当にめったにない機会です。いろいろな制限があるからこそ、今できることがあります。

今回取り上げた「お客さんとの打合せのやり方を変える」といったことも、普段であれば前に進まないことの方が多いでしょう。

通常とは異なる有事だからこそ、今まで手をつけられなかったことや変えられなかったことを思いきってやってみる。

せっかくですから、そうした機会として捉えて、活用していきたいものです。

投稿者

加藤 博己
加藤 博己加藤博己税理士事務所 所長
大学卒業後、大手上場企業に入社し約19年間経理業務および経営管理業務を幅広く担当。
31歳のとき英国子会社に出向。その後チェコ・日本国内での勤務を経て、38歳のときスロバキア子会社に取締役として出向。30代のうち7年間を欧州で勤務。

40歳のときに会社を退職。その後3年で税理士資格を取得。

中小企業の経営者と数多く接する中で、業務効率化の支援だけではなく、経営者を総合的にサポートするコンサルティング能力の必要性を痛感し、「コンサル型税理士」(経営支援責任者)のスキルを習得。

現在はこのスキルを活かして、売上アップ支援から個人的な悩みの相談まで、幅広く経営者のお困りごとの解決に尽力中。

さらに、商工会議所での講師やWeb媒体を中心とした執筆活動など、税理士業務以外でも幅広く活動を行っている。
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