普段特に問題なく回せている実務について、わざわざセミナーを受ける必要があるか。今回はそんなお話です。

なぜいまごろ「実務入門セミナー」に参加したか?

昨日井ノ上陽一さんの「ひとり税理士実務入門セミナー」に参加しました。

参加者も結構多くいらっしゃって、主には実務経験の浅い方が受講されている印象でした。

そのような「実務入門」のセミナーに、ベテランとはいえないまでも、この業界に入って7年以上経つ私が、なぜわざわざ参加したのか。

一番大きな理由は、

「他の税理士さんから、実務の進め方について体系的に聞ける機会は珍しくて貴重」

という点でした。

もちろん支部の集まりなどで、部分的にそうした話を聞くことはできますが、全体像を時間をかけて聞くことはまずありません。

本やネットや対話などいろんなところから情報を得るようにしていますが、実際の仕事の進め方というなかなか得られない情報です。

そのような貴重な情報を提供していただける、ということで今回参加することにしました。

普段意識せずに回している業務こそ、定期的に違う視点からチェックすべき

では、なぜ他の税理士の方の仕事の進め方を聞いてみたかったのか?

大きな事務所に属している方であれば、そこに所属するいろんな人の仕事の進め方を見たり聞いたりする機会が多くあるでしょう。

ところが、個人事務所で仕事をしていると、他の方がどのように仕事を進めているかについて情報を得る機会はそうそうありません。

そうなると、自分の仕事の進め方について

  • 正しいやりかたをしているのか
  • 効率的な進め方をしているのか
  • なにか不必要な作業をしていないか(ムダに品質を上げていないか)

といった点を検証する機会を持てないことになります。

実際のところ、こうしたことについては、ひとりで考えていてもどこに問題があるのか見つけるのは難しいものです。

そのため自分の仕事の進め方を検証するという目的で、他の方の仕事のやり方を聞いてみたかったわけです。

普段あまり意識せずにルーチンとして回している仕事は、意外と多いものです。

実際にルーチンとして回す仕事を増やしていかないと時間がいくらあっても足りないのも事実。

ですが、そうした日々流れていく仕事こそ、どこかで立ち止まって見直す機会を持たないと、間違いを見つけたり、生産性を上げるきっかけを持てません。

今回の参加については、自分の仕事を見直す機会にするという目的がありましたので、とにかく

「自分のやり方と違うところを探す」

という一点に集中して聞いていました。

実務経験のない方からすれば、「実際の仕事では、こんなことしてるんだ」という受け止め方になると思いますが、実際に自分で実務を経験している立場で話を聞くと、「こんなやり方や考え方もあるんだ」と自分との比較で話を聞くことができます。

そうした違いを見つけて、それを自分の仕事に取り入れていく機会を定期的に持つことが大事だと思っています。

もちろん見直しにばかり時間をかけていると、今度は仕事が進まなくなりますので、そこのバランスはきちんととりながら、ですが。

自分の中の「当たり前」を疑ってみる

仕事というのは慣れれば慣れるほど、自分の中に「当たり前」や「常識」が増えていきます。

それらが増えていくことで、判断に要する時間が短くなり、結果として仕事が速くなっていくワケです。

その一方で、自分の中に作り上げた「当たり前」や「常識」というのは、一度できあがってしまうと、見直したり疑ってかかることは難しいものです。

ところがそれらを見直しせずに放置していると、最新の法律や世間の感覚とずれが生じてきて、ミスにつながるリスクもまったく無いわけではありません。

だからこそ、自分の「当たり前」や「常識」を見直す機会を意識して持つことが必要だな、と。

今回のセミナー、「実務入門」という名称ではありましたが、実務の流れについてのお話を聞くことで、自分の仕事の流れを見直すよい機会になったかな、と思います。

自分の中の「当たり前」が本当に正しいか見直す作業、決して楽なものとはいいませんが、一度そうした機会を持ってみてはいかがでしょうか。