年末に掃除をしながら、「片付ける」と「捨てる」の効果の違いについて考えていました。「捨てる」という視点を持つことについてまとめてみます。

年末に掃除をしていて思ったこと

普段から少しずつ片付けや整理・掃除をするようにしていて、年末に大慌てで大掃除とならないようにしていますが、それでも年末にはある程度まとまった掃除などを行います。

こうしたときに陥りがちなのが、散らかっているものをどこかにまとめて「片付け」をして、掃除をした気分になるという状態です。

もちろんモノが散らかっているよりも見た目はよくなりますが、モノの総量としては何も変わっていません。

モノが増えると、本当に必要なものを見つけるのが難しくなります。「あれ、どこかに片付けたはずなんだけど・・・」という経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。

現状よりも本当の意味で「スッキリ」させたいのであれば、モノを減らす、つまり捨てることが欠かせません。

捨てるといっても物理的に捨てる以外にも、使わなくなったものを売却したり人にあげたりなど、自分の周りからなくすことも含みます。

捨てるかどうか決めるときに「いつか使うかもしれない」と考えて、結局捨てられないという方も多いかもしれません。

ただ私の個人的な経験からすると、このように捨てるか悩んだモノって、まず使うことはありません。

個人の性格による部分もありますが、ある程度思いきってモノは処分した方が、メリットは大きいと感じています。

要するに何が言いたいかというと「片付け」をして状況を改善したつもりが、実は何も変わっていなかった。

こんな状態になっていないだろうかとふと考えた、というわけです。

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目の前からなくしても状況は変わらない

この話って、身の回りの掃除だけでなく、例えば仕事で使うデータなどでも同じでしょう。

「検索できるから、あとで簡単に見つけられる」ということで、とりあえずデータは削除せずに残しておけばいいとずっと考えていました。

ただ、データ量が増えてくると必要なデータをすぐに見つけられないことも増えてきます。

データについては「アーカイブ」処理をすることで、とりあえず負担なく目の前からなくすことはできますが、あれもモノの「片付け」と状況は同じです。

データは物理的な場所をとらないのですぐには問題になりませんが、クラウドストレージなどを使っていると、容量が足りなくなるという問題は生じます。

容量が足りないので追加コストを払って容量を増やすというのは、要するにモノの置場がないので貸倉庫を借りるようなもの。

そう考えると、今まで何でもかんでもとりあえずアーカイブしていたのですが、あとで使う見込みのないデータは、都度削除すべきなんだろうなと。

仕事の進め方なんかにしても、やり方を変えて効率的にするということはありますが

「そもそもその仕事って必要なの?」

という視点は欠かせません。

やらなくても支障がない仕事を、効率的にできるようになったと喜んでいる姿は、考えようによっては滑稽です。

仕事のやり方を変えることを「片付ける」、不要な仕事を辞めてしまうことを「捨てる」と考えると、これも根っこは同じかなと。

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「捨てる(なくす)」を意識して行動する

年末に、このようなことをつらつらと考えていたのですが、要するに「捨てる」という視点が今までちょっと弱かったんじゃないかなと思い至りました。

効率化だなんだといいつつ、自分の行動が「片付け」レベルで止まっていたんじゃないかと。

そこで今年は、従来よりも「捨てる(なくす)」という点を意識して、行動してみようかと思ってます。

50歳を過ぎてますので、人生も折り返しを過ぎてます。何でも抱え込んだままではなく、もう少し身軽になる方向に進んでみてもいいのではないかと。

こうした視点を持つことで自分の行動がどのように変わるか、まだよく見えていませんが、とりあえずいろいろ試してみようと思います。

投稿者

加藤 博己
加藤 博己加藤博己税理士事務所 所長
大学卒業後、大手上場企業に入社し約19年間経理業務および経営管理業務を幅広く担当。
31歳のとき英国子会社に出向。その後チェコ・日本国内での勤務を経て、38歳のときスロバキア子会社に取締役として出向。30代のうち7年間を欧州で勤務。

40歳のときに会社を退職。その後3年で税理士資格を取得。

中小企業の経営者と数多く接する中で、業務効率化の支援だけではなく、経営者を総合的にサポートするコンサルティング能力の必要性を痛感し、「コンサル型税理士」(経営支援責任者)のスキルを習得。

現在はこのスキルを活かして、売上アップ支援から個人的な悩みの相談まで、幅広く経営者のお困りごとの解決に尽力中。

さらに、商工会議所での講師やWeb媒体を中心とした執筆活動など、税理士業務以外でも幅広く活動を行っている。
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