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業務を行う上で「データ」の管理はどうしても必要となってきます。小規模事業者が業務に必要なデータをどのように管理すべきかについて考えてみたいと思います。

データを「どこに」保管するかは悩ましい問題

数年にわたり、メモやWebページをクリップするのにEvernoteを使っていました。

ただEvernoteでは集めたデータなどをデータベースとしてうまく活用できないこともあり、データベースの管理を目的として一時kintoneも使っていました。

やりたいこととしては

  • 調べたりした内容を一箇所に固めておく
  • 必要なときに必要な情報を時間をかけずに取り出せる

ということだったのですが、データが増えてくると検索しても表示される情報が増えすぎて、中々思った通りの情報にたどり着けません。

ある程度データの種類ごとにデータベースとして管理した方がよいかと考えてkintoneを導入したものの、kintoneは小規模事業者にとっては意外とコスト負担が重いという課題があります。

本格的に使おうとするとAPIやJavaScriptが使えるスタンダードコースの契約が必要となりますが、5ユーザーからしか契約できないため、私のような個人での利用には適しません。

さらに「こんなことやりたい」と思ったときに調べると、実現できそうなプラグインが見つかることが多いのですが、このプラグインも結構なお値段ということで、コストに見合った成果は出せないと判断して1年ほど前に解約しました。

その後、データベースの管理にピッタリくるものが見つからず、あれやこれやと手を出しては断念を繰り返し、その間もメモなどはEvernoteに保管するという運用を続けていました。

そうした中、昨年末頃にEvernoteからNotionにメモやWebクリップの保管を移行することにしました。

データベースを扱うのが得意ならデータ管理に使えばいい

Notionに移行させる中で感じたのは

「Evernoteと比べると、型にはめてデータを管理する」

という点。

Evernoteでもノートブックという形である程度ノートを分類しておくことも可能ですが、Notionではこれがデータベースとして1行のデータになります(さらにそれをクリックすれば詳細データを確認できる)。

メモや情報を保管しておく場所として移行しましたが、データベースとしてデータを管理できるのであれば、もともと悩んでいた

「データベースの管理」

もできるのではないかということで、こうしたデータについてもNotionで管理を始めてみました。

さきほどから「データ」といっていますが、具体的には税金関係で調べた内容を後で参照できるようにしておきたい、というのが一番の目的です。

こうした管理がきちんとできていなかったため、似たような内容について何度も同じことを調べ直すということがありました。

こうした状況を改善しようとkintoneにまとめようとしたが失敗したというのは先ほど述べたとおりです。

ちなみにNotion自体は話題になった初期の頃にアカウントは作っていたのですが、本格的に使ってはいませんでした。データを入れておいても具体的にどのように活用すればよいかが見えていなかったというのも理由のひとつです。

この点を解決するために、Evernoteから移行する際に最初に開く「ホーム画面」を作りました。頻繁にアクセスするデータはここから直接アクセスできるようにしたわけです。

Evernoteだと

「あのメモや手順をまとめたノートをどこに保存したっけ?」

と探すことに時間を費やすことも良くありましたが、Notionでホーム画面にまとめるようにしたことでこの手間が大幅に軽減されました。

正直なところ、Notionの検索機能自体はあまり強力とはいえません。

現状では

  • データベースという形でまとめることで一覧性をあげる
  • 頻繁に使うデータは直接アクセスしやすい環境を整える

という形で対応しています。

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データベース管理という観点でNotionを使う

今のところデータの共有を行っていないため、ここまでの内容についてはフリープランで対応できています。

手元のデータをきちんと管理したいというデータ管理の目的であればNotionで十分なんじゃないかと。

Notion自体はデータベース管理にも様々なことができるとされていますが、私の場合は「データの管理」という側面に焦点を当てて、現時点ではそこをメインで使うことにしています。

複数人でデータを共有するという観点からしても、データベースの形にまとめられるNotionは向いているのではないかと思います。

その一方で、すべてのメモをデータベースという形で型にはめるのがよいのかどうかはいまだに悩んでいる点ではあります。

例えば「雑記」といったデータベース(ページ)を作って、そこに型に当てはめにくいようなデータ(ちょっとしたアイデア、いつか使うかもしれないメモ)を入れておいても、まったく使わないゴミになってしまうだけなんかじゃないかという気がしています。

データやメモの管理なんて正解はありませんので、今後も試行錯誤しながら色々と変えていくことになりますが、きちんと型にはめて管理したいデータについては当面はNotionで管理することになりそうです。

投稿者

加藤 博己
加藤 博己加藤博己税理士事務所 所長
大学卒業後、大手上場企業に入社し約19年間経理業務および経営管理業務を幅広く担当。
31歳のとき英国子会社に出向。その後チェコ・日本国内での勤務を経て、38歳のときスロバキア子会社に取締役として出向。30代のうち7年間を欧州で勤務。

40歳のときに会社を退職。その後3年で税理士資格を取得。

中小企業の経営者と数多く接する中で、業務効率化の支援だけではなく、経営者を総合的にサポートするコンサルティング能力の必要性を痛感し、「コンサル型税理士」(経営支援責任者)のスキルを習得。

現在はこのスキルを活かして、売上アップ支援から個人的な悩みの相談まで、幅広く経営者のお困りごとの解決に尽力中。

さらに、商工会議所での講師やWeb媒体を中心とした執筆活動など、税理士業務以外でも幅広く活動を行っている。
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