今回の所得税確定申告も期限を迎えようとしています。このタイミングだからこそ、個人事業者の方が「来年」の確定申告に向けて「今」やっておくべきことを整理しておきます。
目次
忘れないうちに整理することが大事
所得税の確定申告期限まであと3日となりました。
既に申告を終えた個人事業者の方も多いと思いますが
「ああすればよかった」
「これは今回失敗したな」
など反省点は大なり小なりあるはず。
人の記憶は当てになりませんから、終わってから1ヶ月も経てば細かい点を忘れてしまいます。
だからこそ記憶が新しい今のうちに来年に向けていろいろと整理しておくべきです。
では具体的にどんなことを整理しておくべきか。「今」やっておくべきことを確認しておきましょう。
来年の申告に向けてやっておくべきこと
今回の確定申告の記憶が新しい今こそやっておくべきこととして、次の3つが挙げられます。
- 今回の反省点をまとめて改善点を検討する
- 来年変更となる点を確認しておく
- 準備資料の一覧表を作成する
それぞれ確認していきましょう。
今回の反省点をまとめて改善点を検討する
「今年は完璧に準備や作業をできた」という方はいないのではないでしょうか。
例えば
「準備を始めるのが遅くなり、資料提出が遅れて税理士から文句を言われた」
「申告に必要な資料をきちんと残していなかった」
「準備する資料にモレがあり慌てて追加で準備した」
といったことはありませんでしたか?
今回うまくいかなかった点を洗い出して、改善できる点(=もっとラクにできる方法)がないか検討しておきましょう。
会計事務所に申告書の作成を依頼しているのであれば、何をどのように変えればよいか素直に相談してみるのもひとつの方法です。
例えば
- 出納帳を手書きからExcelに変更する
- 事業用の入出金を事業用の口座に集約する
などは、個人事業者側だけでなく会計事務所側にもメリットがあるケースがありますので、こうした改善に向けた相談には応じてくれる可能性が高いでしょう。
タイミングとしても、今年の途中まで以前のやり方で準備してしまうと、後から資料の作り直しが必要となるかもしれません。だからこそ今検討しておくべきです。
確定申告が終わったこのタイミングで改善点を明確にして、新しいやり方で今年の資料準備を始めましょう。
今年から変更となる点を確認しておく
現時点で今年から変更となる点がわかっているのであれば、その内容をきちんとメモしておきましょう。
例えば、コロナ禍の厳しい状況から抜け出せず、借りていた事務所を解約して自宅で仕事をすることにしたという方も残念ながらいるかもしれません。
この場合、従来は水道光熱費や通信費などは事務所用に支払った全額を必要経費として処理していたと思いますが、自宅を事務所とする場合は支払った金額のうちどれだけを事業用として計上するか検討が必要となります。
逆に事業が拡大して、新たに事務所などを借りることとなった場合には、家賃や光熱費などの支払いは、事業用の口座から支払っているか確認しておきましょう。
最初の数回だけ手続き上の都合などで個人用の口座から支払った場合は、経費の集計からモレないようきちんとメモしておくべきです。
準備資料の一覧表を作成する
今回確定申告に使った資料については、今であればまだ具体的に覚えているはず。
だからこそ使った資料の一覧表を作成しておきましょう。
一覧表があれば、来年になって
「確定申告に使う資料って何があったっけ?まずは去年の資料を確認しないと・・・」
という状況にならずに済みます。
苦手な方に取っては、ただでさえ憂鬱な確定申告の作業。今準備しておけば、来年はそれを見ながら淡々と準備するだけです。
来年の自分の負担を少しでも減らすために一覧表をぜひ作っておきましょう。

やるべきことは来年の自分への「引継書」を作ること
確定申告が終わった今こそやるべきことを3つ挙げました。
いろいろと書きましたが、結局のところやっていることは
「来年の自分に向けた引継書を作ること」
です。
マニュアルもなしに不慣れな作業をするのは辛いもの。
自分が初めてする仕事で、前任者からマニュアルなしに口頭で思いついた順に説明されるのって、全体像が見えなくてしんどいものですよね。
これをやればいいという資料がまとまっていれば、あとはそれに従って淡々と準備するだけ。
来年の自分への配慮として、ぜひ引継書をまとめていただければと思います。
繰り返しになりますが、今やらないと細かい点は必ず忘れます。
今少しだけ時間を使うことで、来年の申告作業がラクになります。ぜひ少し時間を使って対応いただければと思います。
投稿者

- 加藤博己税理士事務所 所長
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大学卒業後、大手上場企業に入社し約19年間経理業務および経営管理業務を幅広く担当。
31歳のとき英国子会社に出向。その後チェコ・日本国内での勤務を経て、38歳のときスロバキア子会社に取締役として出向。30代のうち7年間を欧州で勤務。
40歳のときに会社を退職。その後3年で税理士資格を取得。
中小企業の経営者と数多く接する中で、業務効率化の支援だけではなく、経営者を総合的にサポートするコンサルティング能力の必要性を痛感し、「コンサル型税理士」(経営支援責任者)のスキルを習得。
現在はこのスキルを活かして、売上アップ支援から個人的な悩みの相談まで、幅広く経営者のお困りごとの解決に尽力中。
さらに、商工会議所での講師やWeb媒体を中心とした執筆活動など、税理士業務以外でも幅広く活動を行っている。
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