何か新しいことをやろうとして、思うように行動できないことってありませんでしょうか。そんなときの対処法について考えてみましょう。

税理士試験で大学院を選択しなかった理由

すでに昔話になりますが、税理士試験を受け始めたのが40歳のとき。

スタートが遅かったこともあり、5科目受験ではなく当然大学院に行くのだろう、と思っていた方も周りには一定数いました。

税理士試験を始める前に、試験についての本なども読んでいましたが、大学院経由での資格取得については特に深く調べることもせず、税理士試験での5科目合格を目指すことにしました。

「税理士になるのって試験受けるのが普通なんでしょ」とろくに調べもせずに勝手に考えていたこともありますが、一番大きな理由は

「最短年数で合格できる可能性がある方法にしたかったから」

でした。

試験勉強をはじめたときは本気で2年で合格するつもりでいました。

一般的な税理士試験受験生の方と比べるとスタートが遅く、すでに家族もいましたので、のんびりと受験に時間をかけるわけにはいかなかったわけです。

そのため初年度から3科目受験したのですが、受験予備校で事前に受講科目の相談にいったときは

「こいつ、ムチャするな」

みたいな感じで見られました・・・。

今となっては「なかなかとんでもない決断したな」と思いますが、振り返ってみてもあの決断は自分に取ってよかったと思ってます。

性格的にギャンブラーだとは思っていませんが、税理士業界のことをまったく知りませんでしたので、試験の厳しさを実感として理解できていなかったことが逆によかったんじゃないかと。

いわゆる「怖いもの知らず」というやつですね。

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目標だけではなく期限が明確だから行動に移せる

最終的には合格まで3年かかったわけですが、「2年で合格する」という明確な「期限」を設定していなければ、恐らくもっと時間がかかっていたはず。

今回、税理士試験の体験談を引っ張り出してきたのは、何か行動をする際には「目標」だけでなく「期限」を明確にすることが大事だといいたかったためです。

この事例でいえば

  • 目標:税理士試験に合格する
  • 期限:2年間

となります。

何かをする際に「目標」を立てる人は多いですが、「期限」を明確にできている人がどれだけいるか。

例えば「新しくこんなことやりたい」という目標があったとしても

「仕事に余裕ができたら始めよう」

「いつか時間ができたらやってみたい」

「やりたいと思っていればいつかチャンスが巡ってくるはず」

という考え方では、恐らくその目標が達成されることはまずありません。

もちろん普段から「目標」(新しくやりたいこと)を意識しておくことで、実現するための機会が巡ってきたときに、それを「チャンス」と捉えることができる可能性は高くなります。

ところが「いつかできたらいいな」という考えでいると、目の前にチャンスが巡ってきても「また次の機会があるだろう」と判断してしまうかもしれません。

そもそもただ待っているだけでは、チャンスが巡ってくる確率は低いですから、実現したい「目標」があるのであれば、やはり行動に移すことが大事です。

そのためにも「いつまでに実現する」という「期限」を設定することは重要ではないでしょうか。

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行動できない理由をなくす

多くの人は新しくやりたいことがあったとしても、ついつい「行動しなくていい理由」を探してしまうものです。

精力的に行動している人を見て

「なんで自分はあんな風に行動できないんだろうか」

と思ってしまうことってありませんでしょうか。

行動できていないときは、大抵自分の中で「行動しなくていい理由」を並べ立てています。

だからこそそうした理由をひとつずつ潰していくことが必要です。

「期限」を明確にすることで

「この日までにやらないといけないのに、それは行動しない理由になるか?」

と理由を潰すための方法として使うことができます。

「なかなか行動に移せない」という方は、「期限」を明確にしているか一度確認してみてはいかがでしょうか。

私自身も税理士試験の受験をしていた頃と比べると、「期限」をきっちり決めて行動する力が少し落ちてるんじゃないかと感じます。

そんな自分への戒めも込めて、まとめてみました。

投稿者

加藤 博己
加藤 博己加藤博己税理士事務所 所長
大学卒業後、大手上場企業に入社し約19年間経理業務および経営管理業務を幅広く担当。
31歳のとき英国子会社に出向。その後チェコ・日本国内での勤務を経て、38歳のときスロバキア子会社に取締役として出向。30代のうち7年間を欧州で勤務。

40歳のときに会社を退職。その後3年で税理士資格を取得。

中小企業の経営者と数多く接する中で、業務効率化の支援だけではなく、経営者を総合的にサポートするコンサルティング能力の必要性を痛感し、「コンサル型税理士」(経営支援責任者)のスキルを習得。

現在はこのスキルを活かして、売上アップ支援から個人的な悩みの相談まで、幅広く経営者のお困りごとの解決に尽力中。

さらに、商工会議所での講師やWeb媒体を中心とした執筆活動など、税理士業務以外でも幅広く活動を行っている。
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