仕事を少しでも効率的にしようと新しい機器やツールを導入したものの、あまり活用できずに終わってしまうことがあります。こうした失敗をしないために注意すべき点について考えてみましょう。

高額なスキャナーを購入したものの・・・

今を遡ること4年ほど前の話になりますが

「仕事を効率化するためにも高速なスキャナーが必要だ!」

ということで、fi-7160という機種を購入しました。

当時もScanSnapの方がメジャーであったのにこの機種を選んだ理由は、STREAMEDの操作説明会に参加した際に

「この機種の方がSTREAMEDに対応しているし、ScanSnapのモデルだと紙詰まりしやいという話もあります」

という説明を受けたからでした。

その説明を受けて

「これからSTREAMEDも活用してガンガン効率化するぞ!」

と(多分)思ったのでしょう。勢い余って購入・・・。

今回改めて当時の購入価格を確認しましたが

「定価より安く買ったとはいえ、頑張ったな当時の自分・・・」

と。

ところが購入はしたものの

  • 通帳などをスキャンして送ってくれるお客様が意外と多かった(ので、こちらでスキャンするまでもなかった)
  • 領収書を預かって処理する仕事をほとんど取らなかった
  • Evernoteとの連携がScanSnapと比べてとても面倒だった

ということで、ここまで高級なモデルは必要なかったかな、というのが4年ほど使ってみての感想です。

ちなみに電源ケーブルも3ピンタイプでした

誤解しないでいただきたいのは「このモデルがよくない!」ということではなく

  • 私がやりたいことと購入した機種が合っていなかったこと
  • 購入した後の具体的な使い方を十分イメージせずに機種を決めてしまったこと

が十分に活用できなかった理由だったということです。

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使いこなせた後の状態をイメージできていますか?

スキャナーを例に、私の失敗談をお話しましたが、新しい機器やツールを導入する際に大事なのは、事前にきちんと検討することです。

具体的に検討すべきは

「導入して使いこなせるようになった後、どのような仕事の流れにしたいか」

という点です。

「ツールや新しい機器を買えば、あとはうまくいくんでしょ」

「営業マンに勧められて、なんかよさそうだから導入しよう」

「使っている人多いみたいだから、これ選んでおけば多分間違いないでしょ」

といった考え方で決めてしまうと、私の失敗談のような状況になってしまう可能性が高くなります。

大事なのは、検討する際に

「こんな課題を解決したい」→「だから、これを導入する」

という考え方がきちんとできているかどうか。

実際には習熟するまでの時間やコストも考慮する必要がありますが、最終的なゴールが明確になっていなければ意味がありません。

前述の失敗があってからは、導入前にかなり下調べをするようになりました。

例えば、商品サイトなどに書かれている「特長」だけでは具体的な使い方がイメージできない場合には、公開されている取扱説明書まで目を通すようにしています。

プライベートで使うだけであれば問題ありませんが、仕事で使う以上は「投資」です。

「投資」に見合うリターンが得られるよう、十分な事前検討を行うようにしています。

ちなみに、こうした考え方で検討した上で採用しなかったもののひとつが、国税庁が提供している年調ソフト。

今の私の仕事のやり方だと、どう組み込んでも今よりもよくなる状態がイメージできなかったため、今のところ使っていません。

今後改善されていく中で使うようになるかもしれませんが、「なんとなく便利そう」という雰囲気に流されて使うことはないようにしています。

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解決したい課題や解決法は人それぞれ

新しい機器やツールを導入する前の下調べが大事という話をしましたが、やはり勢いだけで導入を決めてしまうのはよくありません。

陥りやすい失敗として

「周りがみんな使っているから、人気があるからよい商品・サービスなんだろう」

と思い込んでしまうことがあります。

人気と性能は必ずしもリンクしているわけではありませんし、そもそも解決したい課題は人によって異なります。

課題が違えば解決法は違ってきますし、仮に課題が同じであっても採用すべき解決法が同じとは限りません。

周りに流されず、自身が抱える課題を解決するために最適な機器・ツールは何か、という観点でご検討いただければと思います。

投稿者

加藤 博己
加藤 博己加藤博己税理士事務所 所長
大学卒業後、大手上場企業に入社し約19年間経理業務および経営管理業務を幅広く担当。
31歳のとき英国子会社に出向。その後チェコ・日本国内での勤務を経て、38歳のときスロバキア子会社に取締役として出向。30代のうち7年間を欧州で勤務。

40歳のときに会社を退職。その後3年で税理士資格を取得。

中小企業の経営者と数多く接する中で、業務効率化の支援だけではなく、経営者を総合的にサポートするコンサルティング能力の必要性を痛感し、「コンサル型税理士」(経営支援責任者)のスキルを習得。

現在はこのスキルを活かして、売上アップ支援から個人的な悩みの相談まで、幅広く経営者のお困りごとの解決に尽力中。

さらに、商工会議所での講師やWeb媒体を中心とした執筆活動など、税理士業務以外でも幅広く活動を行っている。
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