「年齢とともに気付かないうちに、新しいことに興味を持つことが減ってきているのでは?」と感じる機会がありましたので、今回は「新しいことに興味を持つ」ということについて考えてみたいと思います。
なぜ「懐メロ」はいつの時代も需要がある?
子供のころ、テレビやラジオで「懐かしのメロディー」(いわゆる「懐メロ」)の番組を見る度に、「なんで大人は、こんな古い曲ばかりの番組を見たがるんだろうか?」と思っていました。
ところがいざ自分が大人になってからも、そうした番組が減る気配は一向にありません(もちろん流れる曲は変わっていますが)。
それどころか、そうした番組の中で流れる曲を聴いて「懐かしいな、いいな」と感じる自分に気付く瞬間があります。
昔の曲を聴くことで、その曲が流れていた当時のことを思い出したり、その曲自体が好きだったことを思い出すなど、自分の過去の思い出や経験と結びつくものには人を惹きつける強い力があります。
そのため、一定の年齢を超えると、常にそうした懐かしいものへの需要があり、こうした番組などはいつまでもなくなることはないんだろうな、と。
その一方で、昔のものばかり求めて、最近の曲を聴くことが減ってしまったのではないかとも感じるわけです。
既に知っているものばかりを求めて、新しいものを求めることが減ってしまっている。
こうした状況ってあまりよくないのではないかと。
仕事を過去の蓄積だけで対応しようとしていないか?
古いものや懐かしいものを否定するつもりは一切ありませんし、プライベートだけであれば、そこまで問題になることはないかもしれません。
ところが、「新しいものに興味を持たない」というスタンスが仕事にまで及んでしまうと、いろいろと困った問題が生じてしまいます。
以前は「55歳や60歳で定年を迎えて、あとは余生をのんびりと」という人生を送れたかもしれませんが、今の時代、60歳以降は仕事をしなくていいという方は多くないのではないでしょうか。
そうなると、何かしら仕事を続けていくことになりますが、世の中がどんどん変っていく中で、新しい知識やスキルなしに、望む仕事を続けていくことは難しくなってくるでしょう。
仕事をしていく上では、20~30代のころに身につけたスキルで40~50代をなんとか辛うじて乗り切ることはできるかもしれませんが、さすがにその後は通用しない可能性が高いかと。
例えば会社勤めの方が定年になってから、いきなり新しいスキルを身につけられるかというと、それほど簡単なこととは思えません。
普段から新しいことに興味を持っていない状態だと、そもそも何から始めればいいのかさえわからない、ということになりかねません。
やはり普段から「新しいものに興味を持つ」というスタンスを持っておき、世の中の流れや自分に合った新しいスキルがないか探しておくことは、これから長い期間働いていくためにも欠かせないことです。
将来どんなスキルが必要になるかはわかりませんが、身につける必要が出てきた時に、過去の蓄積だけで何とかしようという考え方だと、そもそも「新しいことを身につけよう」という意欲すら持てない可能性もあります。
そうした点からも、普段から「新しいことに興味を持つ」ということは欠かせません。
新しいものに興味を持ち続けるにはどうすべき?
「そうはいっても、新しいことに興味を持てない」と感じる方もいるかもしれません。
そんな場合どうすればいいか?
「新しいことに興味を持つ」というのは、身体と同じで普段から鍛えておく必要があるんじゃないかと考えています。
つまり、普段から新しいことにふれる機会を、強制的につくるべきです。
ではどうやってつくるか?
例えば1週間や1ヶ月にひとつでいいので、今まで自分が知らなかったことを調べてみることをルールとして自分に課してみる。
調べてみる対象を見つける方法としては、
- ご家族がいる方であれば配偶者や子どもさんが興味を持っていること
- 知合いの方が新しいことを始めたといっていたこと
- ネットやテレビ・新聞などで見つけた自分が知らないこと
などがあります。
ただネットの情報は注意しておかないと、最近は個人の趣味・趣向に合わせた情報ばかりが表示される可能性があり、新しいものに出会える可能性が逆に低くなっているかもしれません。
新しいことに出会うには「意外性」も大事な要素です。
新しいこととの出会いを増やすためにも、自分が普段使わない媒体を使ってみるのもよいかもしれません。
大事なのは普段から「今まで知らなかったことにクビを突っ込んでみる」という姿勢を持っておくこと。
「昔はよかった」なんて言い出したら要注意です。気持ちまで老け込んでしまわないよう、新しいことに興味を持てるよう自分を少しずつ変えていきましょう。
投稿者
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大学卒業後、大手上場企業に入社し約19年間経理業務および経営管理業務を幅広く担当。
31歳のとき英国子会社に出向。その後チェコ・日本国内での勤務を経て、38歳のときスロバキア子会社に取締役として出向。30代のうち7年間を欧州で勤務。
40歳のときに会社を退職。その後3年で税理士資格を取得。
中小企業の経営者と数多く接する中で、業務効率化の支援だけではなく、経営者を総合的にサポートするコンサルティング能力の必要性を痛感し、「コンサル型税理士」(経営支援責任者)のスキルを習得。
現在はこのスキルを活かして、売上アップ支援から個人的な悩みの相談まで、幅広く経営者のお困りごとの解決に尽力中。
さらに、商工会議所での講師やWeb媒体を中心とした執筆活動など、税理士業務以外でも幅広く活動を行っている。
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