日々の生活の中で、他人の言動に対してイライラ・モヤモヤしてしまうことはどうしてもあります。そうしたときに抱えてしまう負の感情にどのように向き合えばいいか考えてみました。

いくつになっても、人格者にはなれないもの

論語に「四十にして惑わず」という言葉がありますが、年齢を重ねてもなかなかその境地には達しません。

続きは確か、「五十にして天命を知る」だったはずですが、天命を知る前に寿命が来るんじゃないかと。

この年齢になっても、他人の言葉に腹を立てたり、イラッとしたり、モヤモヤすることは頻繁にとは言いませんが、やはりあるものです。

とはいえ、そうしたイライラ・モヤモヤを引きずってしまうと、日々の仕事にも影響が出かねません。

こうした自分の中に抱えてしまう感情を、とりあえず今回は「負の感情」と呼ぶことにします。

この「負の感情」を抱えてしまったときに、どのように対処すべきか、少し考えてみたいと思います。

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負の感情とどのように向き合うか?

あくまで個人的な意見ではありますが、「負の感情」を抱えてしまったときに取り得る対処法としては、3つあります。

  1. 自分の外に吐き出す
  2. 原因が自分になかったか見直す
  3. 意識的に自分の外に出す(一時的に忘れる)

1. 自分の外に吐き出す

これが最もカンタンな方法です。

要するに、自分の中に抱えているものを

  • 誰かに聞いてもらう
  • SNSに書き込む
  • 日記などに書き込む

といった形で発散するという方法です。

ただ、この方法は、

  • そのような話を聞いてくれる相手がそもそもいるかどうか
  • 仮にいるとしても、やり過ぎると自分の「負の感情」を相手に押しつけるだけになってしまう
  • SNSにそうした話ばかり書き込むと、見た人たちもあまり気分のいいものではない

といった問題があります。

日記など人目に触れないものに書けば、そうした問題は起きないのですが、こういうのって「誰かの反応」というより「共感」が欲しくて誰かに聞いてもらいたいんですよね。

なので、この方法は時と場所と人を選んでやるべきで、頻繁に使うべきではないです。

2. 原因が自分になかったか見直す

他人の反応・言動によって「負の感情」を抱いたときに、少し冷静になって原因を見直す、というのもひとつのやり方です。

要するに、そうした反応や言動の原因となる行動や発言が、自分の側になかったか確認してみましょう。

「負の感情」を抱えているときに、冷静に状況を見直すというの非常に難しい作業ではあるのですが、経過を冷静に見直してみると、意外と

「あのときの行動が原因だったのかも」

「あの言い方が、もしかしたら相手の気分を害して、今の状況になったのかも」

といったことが思い浮かぶことがあるかもしれません。

思い当たる節が見つかると、相手に対して感じているイライラ・モヤモヤに対して、自分の側にも原因があるということで、少し冷静に対処できる可能性があります。

言葉で書くほどカンタンな作業ではありませんが、「負の感情」をズルズルと引きずっているよりはマシなはず。

一度お試しいただければと。

3. 意識的に自分の外に出す(一時的に忘れる)

誰かに話を聞いてもらったり、原因が自分にないか見直したとしても、「負の感情」を数日間引きずることは十分にあり得ます。

はっきり言って、大なり小なり誰でも引きずるものですので、引きずってしまうこと自体は受け入れてしまいましょう。

とはいえ、そうした精神状態で仕事や家庭に影響が出ることは避けたいもの。

そうした時には、

「気持ちを切替えて、目の前のやるべきことに集中する」

ことを意識するようにしています。

まったく別の作業などに集中できれば、その間は「負の感情」について忘れることができます。

「そうはいっても、別の作業をしていても気になって仕方がない」という方もいるかもしれませんが、そんな時は次のようなことをイメージするようにしています。

  • 自分のアタマの中に、「負の感情」がモヤモヤと霧のような状態で渦巻いている状態をイメージ
  • そのモヤモヤを自分の両手で、紙を捨てるときのようにクシャクシャと丸めてしまう
  • そのクシャクシャに丸めたものを自分のアタマの中から取り出す様子をイメージする

こうしたイメージの仕方は人それぞれではありますが、自分の中にある「負の感情」を、一時的に自分の外側に出す、ということを考えてみてはいかがでしょうか。

意識的に自分の外に出すというイメージを持つことで、気持ちが少し軽くなるかも知れません。

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上手に付き合う方法を考える

「負の感情」を抱いたときにどのように対処すべきかについて考えてみました。

最終的には時間の経過に任せざるを得ない面が多分にあり、どれも対症療法に過ぎませんが、何もせずに気分が落ち込むままに任せてしまっていては、仕事や家庭にも悪影響が出てしまいます。

こうした対処法は人それぞれです。今回の記事も参考にしていただき、自分なりの対処法を見つけて、上手につきあっていきましょう。

投稿者

加藤 博己
加藤 博己加藤博己税理士事務所 所長
大学卒業後、大手上場企業に入社し約19年間経理業務および経営管理業務を幅広く担当。
31歳のとき英国子会社に出向。その後チェコ・日本国内での勤務を経て、38歳のときスロバキア子会社に取締役として出向。30代のうち7年間を欧州で勤務。

40歳のときに会社を退職。その後3年で税理士資格を取得。

中小企業の経営者と数多く接する中で、業務効率化の支援だけではなく、経営者を総合的にサポートするコンサルティング能力の必要性を痛感し、「コンサル型税理士」(経営支援責任者)のスキルを習得。

現在はこのスキルを活かして、売上アップ支援から個人的な悩みの相談まで、幅広く経営者のお困りごとの解決に尽力中。

さらに、商工会議所での講師やWeb媒体を中心とした執筆活動など、税理士業務以外でも幅広く活動を行っている。
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