みなさん、普段はどのような場所で仕事されていますか?今回は、場所を変えて仕事をすることの、メリット・デメリットなどについて考えてみたいと思います。

ブログの準備を、いつもの仕事場でできない理由

現在ブログについては、変則的ですが週2回(木・日)更新することにしています。

基本的には更新日の前日に、翌日に書く記事の骨子を固めることにしていますが、普段の仕事場所では考えがまとまらないことがよくありました。

単なる思い込みと言われてしまえばそれまでですが、私の中では

「いつもの仕事場所=税理士の仕事をするところ」

となってしまっていて、頭の切り替えがうまくできない感覚がありました。

そのため、今は記事の骨子をまとめるときは、外のカフェなどに場所を変えて、作業することにしています。

場所を変えて書くようにしてからは、逆に

場所を変える → ブログ記事の骨子を書き始める気分になる

という風にそれが習慣・リズムとなり、書き始めることへの抵抗がかなり減りました(なくなったとはいいませんが・・・)。

これだけが理由ではありませんが、今年の2月中頃から続けている定期更新を、今のところ途切れずに続けることができています。

そういえば、会社勤めをしていたときも、どうしても集中して仕事を終わらせる必要があるときは、(あまりよくないのですが)会議室にこもって仕事をすることがありました。

電話などの中断が入らないというのもありましたが、場所を変えることにより頭を切り替える効果もあったかなと、今更ながら思います。

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場所を変えて仕事することのメリット・デメリット

では、場所を変えて仕事をすることに、どのようなメリット・デメリットがあるか考えてみましょう。

○メリットその1:場所を変えることにより頭を切り替えやすくなる

同じ場所でずっと仕事をしていると、違う仕事を始めようとしたときに、頭の中や気持ちがなかなか切り替えられませんし、また同じ仕事を続けている場合にも集中力が続かなくなります。

生産性のイメージとしては、こんな感じです。

前半の生産性の高さで後半カバーしているようにも見えますが、元の調子に戻るまでの時間が長くなると、結局トータルとしての生産性も落ちてしまいます。

こうした場合に、場所を変えることによる気分転換と、移動による仕事の中断を強制的に挟むことにより、そのまま仕事を続けるよりも頭の切り替えがしやすくなります。

集中できないなと思ったら、無理に続けずに場所を変えてみて、強制的に頭の切り替えをするようにしてみましょう。

○メリットその2: 場所移動により、適度に体を動かすことができる

調子のよいときは、ついつい休憩も取らずに、仕事をしてしまうことがあるかもしれません。

しかし適度な休憩を取らずに仕事を続けていると、どうしてもあとで、疲れがとれない、やる気が起きないといった反動が心身に生じます。

また肩こり・腰痛などの持病がある方は、座ったままの仕事を根を詰めてやってしまうと状態が悪化して、仕事に集中できなくなります(私も肩こりに悩んでいます)。

こうした体の疲れをためないためにも、意識して定期的に体を動かすべきです。

仕事の途中で場所を変えるということは、少なくとも移動中は歩いたりして体を動かすことになりますので、体への負担を抑えることができます。

可能であれば、こうしたタイミングでストレッチなどすると、さらに効果がありますので、是非組み合わせていただければと思います。

余談ですが、Apple Watchを使っていると、座り続けている場合、定期的に「スタンドの時間です! 立ち上がって1分間ほど動きましょう。」というメッセージが表示されます。

最近はこのメッセージが表示されたら、連続して仕事をしすぎているサインと捉えて、意識的に体を動かすようにしています。

○メリットその3:カフェなどでは、人の目や時間制限があるため、集中しやすい

これはいわゆる「締切り効果」といわれるものです。人は締切りが決まっていると、集中せざるを得ない状態に追い込まれます。

カフェなどでは、長居できる時間も限られていますので、その間に仕事を終わらせようという気分になりやすいです。

また周りに人の目があると、やはりそれなりに集中しやすい状態になります。

この点については個人差があるかもしれませんが、特に普段一人で仕事をされているような方は、他人がいるカフェやシェアオフィスで仕事をする時間を作ることを試してみてはいかがでしょうか。

次にデメリットを考えてみましょう

●デメリットその1:場所が離れていると移動時間がかかり、仕事に使える時間が減ってしまう

別の仕事場所がそんなに離れていなければ問題はありませんが、離れすぎていると、移動するだけでかなりの時間がとられてしまうことになるため、仕事に使える総時間が減ってしまいます。

この点は難しいところで、減った総時間の中で仕事を終わらせようとすると、先ほどの「締切り効果」が働き、生産性がアップする可能性も否定はできません。

この点については、そうしたバランスを見ながら判断いただく必要があるでしょう。

●デメリットその2: 使う場所によっては、コストがかかる

カフェに入るなり、シェアオフィスを借りるなどすれば、当然コストはかかります。

これについては、得られるメリットがコストを上回ると判断できるのあれば、コストをかける意味は十分にあります。

とりあえず試してみて、メリットに対してコストが高いと感じるようであれば、使う場所を変更してみるなど、いろいろ試しながら自分なりの最適解を見つけていただく必要があります。

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生産性を上げるために、積極的に場所を変えるという選択肢を持つ

場所を変えて仕事をすることについてのメリット・デメリットについて考えてみましたが、今回の内容については、特に個人差が大きいかもしれません。

特に頭の中が切り替えできるかどうか、という点については自分なりに試しながらどの方法がよいのか見つけていただく必要があります。

ただ、以前読んだ本の中に、

『「飽きる」「疲れる」「眠くなる」は脳疲労の3大サイン』

という言葉がありました。
(『すべての疲労は脳が原因』(梶本修身著、集英社新書)より引用)

仕事している途中で「なんかこの仕事イヤになってきたな」と思ったら、それは脳からの「休みたい」というサインかもしれません

疲れた状態で仕事を続けても決して生産性は上がりませんが、疲れにくい・集中しやすい仕事の仕方は人それぞれです。

疲れにくい働き方をするための方法はたくさんありますが、そうした方法のひとつとして、「場所を変える」ということを、選択肢に含めてみてはいかがでしょうか

投稿者

加藤 博己
加藤 博己加藤博己税理士事務所 所長
大学卒業後、大手上場企業に入社し約19年間経理業務および経営管理業務を幅広く担当。
31歳のとき英国子会社に出向。その後チェコ・日本国内での勤務を経て、38歳のときスロバキア子会社に取締役として出向。30代のうち7年間を欧州で勤務。

40歳のときに会社を退職。その後3年で税理士資格を取得。

中小企業の経営者と数多く接する中で、業務効率化の支援だけではなく、経営者を総合的にサポートするコンサルティング能力の必要性を痛感し、「コンサル型税理士」(経営支援責任者)のスキルを習得。

現在はこのスキルを活かして、売上アップ支援から個人的な悩みの相談まで、幅広く経営者のお困りごとの解決に尽力中。

さらに、商工会議所での講師やWeb媒体を中心とした執筆活動など、税理士業務以外でも幅広く活動を行っている。
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