皆さんは、ご自身の時間管理どのようにされていますか?今回は時間管理の重要性、特に中小企業経営者の時間管理の重要性について考えてみたいと思います。

時間の見える化は、やるべきことに時間を使っていないと気づくきっかけ

TaskChute Cloudというサービスを使って、2年ほど前から日々の時間管理を行っていますが、このデータを活用して1年ほど前から自分自身の工数管理を実施しています。

元々は、案件ごとにどの程度時間がかかっているかを把握するために、Excelで毎月分析するようになったのですが、毎月分析をしているうちに気付いたことがあります。

それは、

「やりたいこと・やるべきと思っていたことに、全然時間を使えていない」

ということです。

日々の仕事や生活の中で、「これをもっと勉強すべき」とか「あのスキルを身につけた方がいい」と気付くたびに、メモは残しているのですが、いざ1ヶ月分の自分の時間の使い方を振り返ってみると、そうしたことにほとんど時間を割けていないことに、愕然とします。

このように自分の時間を見える化することは、工数管理という意味だけではなく、本当にやるべきことに時間を使えているか見直すきっかけとなります。

何を実現できるかは、何に時間をかけるかで決まる

経営者に時間管理は不要か?

一般的に作業者の工数管理や時間管理はよく行われていますが、これは科学的に計算された工数・時間の中で作業を終えているか、終わらなければ何が原因かを突き止めて、作業改善に繋げるためのものです。

一方で、中小企業の経営者の時間管理はというと、恐らくスケジュール管理というレベルで止まっていることが多いのではないかと思います。

しかしながら、事業という観点から考えた場合、作業者の時間管理よりも経営者の時間管理の方がはるかに重要です。

経営者の時間の使い方は、会社の方向性に大きな影響を与えます。経営者が、目の前の仕事に追われているのか、それとも将来に向けた施策を考えることに時間を使うのかで、将来大きな違いが生じることになります。

新規事業などを始めても、いきなりうまくいくケースはまれです。時間がかかるという覚悟が必要ですから、少しでも早く始めるべきなのです。

だからこそ、そうしたことを考え、意思決定をするための時間をきちんと確保する必要があります。

そのためのひとつの方法として、時間の見える化をおすすめしています。

自分の思い通りに使える唯一のリソースが「自分の時間」

実現したいことがある場合、そこに自分の時間の投入をしなければ実現することは絶対にありません。

仮に優秀な部下がいる方であっても、自分が何をしたいかを明確にして、何をして欲しいか説明する時間を使わなければ、自分の代わりに動いてもらうこともできません。

経営は「ヒト・モノ・カネ」といった資源を活用して、進めていくわけですが、こうした要素はなかなか思い通りにならないことが多いです。

一方で自分の時間については、その使い方は自分で決めることができます。

「予定が詰まっていて、そんな簡単に変えられない」

とおっしゃる方もいるかもしれませんが、誰かに会う・会議に出席するなどの予定を決めているのは自分自身です。

もし時間の使い方を見直しても、本当にやるべき仕事に時間を割けないのであれば、仕事の進め方などに問題があるのかもしれません。

原因を追及して、問題が明確になるというだけでも、時間を見える化する意味はあります。

自分の時間の見える化は、現状の課題の見える化につながります。是非一度ご自身の時間の使い方を数字で把握して、改善に繋げてみてください。

【実践編】私の時間管理方法、TaskChute Cloudの活用法

最後に、私が実践している時間管理・工数管理の方法について簡単にご説明しておきます。

時間管理の流れ

使っているツールは、以下の2つです。

まず大まかな流れを説明します。

  1. 前日の夜に翌日のタスクを見積時間とともにTaskChute Cloudに入力
  2. 当日は、主にスマホで開始時間・終了時間を記録
  3. 月初にTaskChute Cloudのタスク実行ログエクスポートを使って、前月1ヶ月分のログ(CSVファイル)を出力
  4. 3で出力したログをExcelで読込み、タスクごとにピボットテーブルでかかった時間を集計する
  5. 集計したピボットテーブルを眺めて前月の振り返りを行う
3のタスク実行ログエクスポートは、右上の歯車アイコンを押すと表示されます

時間管理を続けるためのポイント

やっていることは非常に単純ですが、継続して行えるかどうかが重要です。問題となるのは、

  • 毎日、前日のうちに翌日分のタスクを入力できるか?
  • タスクごとの時間計測を行えるか?

の2点でしょう。

これについては、

  • 日常業務などの繰返し行うタスクは、ルーチン登録してできるだけ入力作業を省略する
  • 時間の計測については、完璧主義にならない

という対応が重要です。

ルーチンとして登録しておけば、該当の日に自動的にタスクが表示されますので、入力の手間を減らすことができます。

あとは、毎日の習慣としてタスク入力する時間を5~10分程度必ず確保するようにしてください。入力する時間やタイミング(例えば、寝る前など)も固定した方がよいでしょう。

時間の計測については、仕事が忙しくて忘れてしまうこともあるかもしれませんが、必ずその日のうちに、「確かあのタスクはこれくらい時間がかかったはず」という概算で構いませんので記録してください。

分単位の時間記録が重要なのではなく、自分の時間が何にどの程度割り振られているのかを把握するのが目的です。完璧主義になってしまうと続きませんので、ある程度のいい加減さを許容して続けてください。

工数管理に活用するためのポイント

せっかく時間の計測をしていますので、工数管理が必要な方はぜひ工数管理にも使っていただきたいと思います。

私のやり方は、工数管理が必要なタスクについては、タスクの頭にプロジェクトや案件・顧客ごとの省略記号を入れています。

例えば、A社について工数管理をしたいと考えている場合、TaskChute Cloudには次のようにタスクを入力します。

  • A:打合せ
  • A:報告資料作成
  • A:決算仕訳の入力

そしてTaskChute Cloudから実行ログをエクスポートして、Excelで読み込んだあとに、

  1. タスク名(C列)の右側に列を挿入
  2. C列を選択して、「データ」-「区切り位置」の機能をクリック
  3. 「区切り位置指定ウィザード」が起動しますので、「カンマやタブなどの区切り文字によってフィールドごとに区切られたデータ」を選択して「次へ」をクリック
  4. 「区切り文字」として「その他」欄に「:」を指定して「次へ」をクリック
  5. 最後に完了をクリック

という作業をします。

2.「データ」-「区切り位置」機能

3.区切り位置指定ウィザードで上の項目を選択

4.「区切り文字」として「その他」の右横に「:」を入力

こうすると、C列には「A」というタスク名だけ残りますので、ピボットテーブルでタスク名で集計すると、A社に使った時間を把握することができます。

A社の時間をピボットテーブルで集計

さらにピボットテーブルの「A」の実績時間をダブルクリックすると、A社のどのようなタスクに時間を使ったのか、内訳を確認することも可能です。

A社にかかった時間の内訳を確認できる

このやり方をする際の注意点は、

  • 「:」については、全角か半角かを必ず統一する(Excelの区切り文字として別物として扱われるため)
  • タスク名の中で、「:」は1回しか使用しない(2カ所以上あると、データ区切りをした際に、E列以降に上書きされてしまうため)

の2点です。

時間管理の一例として、私のやり方をお伝えしました。時間管理に使うツールは他にもありますので、是非ご自身にあったツールを見つけて、時間管理に挑戦してみてください。