デスク環境の調整は、単なる模様替えではなく仕事の質を左右する重要な投資です。 今回は、長年愛用してきたスタンディングデスクをあえて「手放した」ことで見えてきた変化についてお話しします。
スタンディングデスクをなくしてみた
みなさん、こんにちは。京都の税理士、加藤博己です。
私がスタンディングデスクを導入したのは、今からちょうど5年ほど前のことでした。当時のブログ記事を読み返すと、肩こり対策で導入したんだなと。
スタンディングデスクのススメ
導入していたのは、机自体が昇降するタイプではなく、既存のデスクの上に置いてモニターとキーボード部分だけを上下させる卓上昇降タイプのものでした。
当時は「座りすぎは健康に良くない」という情報の波に乗り、意気揚々と使い始めたのを覚えています。
しかし、月日が流れるにつれ、徐々に(正直に言えば、面倒になって)立って作業すること自体が減っていきました。
「肩こりがひどくなってきたな」と感じる緊急時にだけ昇降させる、という運用が定着してしまっていたのです。
さらに、最近のワークスタイルの変化が、決定的な違和感を生みました。それは「オンライン会議での目線」の問題です。
卓上型のスタンディングデスクは、それ自体に一定の高さがあります。そのため、その上にモニターを置くと、デフォルトの状態でもかなりの高さになります。
私はモニターの上にカメラを設置していますが、モニター内の相手の顔を見ながら話そうとすると、どうしても目線がかなり下を向く状態になってしまいます。
そのため、座った状態でカメラと目線を合わせようとすると、今度は見上げるような不自然な姿勢を強いられます。私の使っている椅子ではカメラの高さまで座面が上がらないため、結局、オンライン会議のたびに「毎回立って参加する」という運用で凌いでいました。
「健康のために立つ」はずが、「会議のために立たされる」という本末転倒な状況。これが、環境を見直す大きなきっかけとなりました。
なくしてみた結果どうなったか?
長年鎮座していたスタンディングデスクを撤去してみた結果、どうなったか。
当たり前ですが、物理的に「立つ機会」はさらに減りました。これは健康面だけで見ればデメリットかもしれません。しかし、得られたメリットもきちんとありました。
まず一番に感じたのは、「デスクの上って、本来こんなに広かったんだ」という驚きです。
これまでは、キーボードを置くトレイ部分がかなり手前まで突き出していました。そのため、仕事で参照する書籍や資料を広げて置くスペースがほとんどありませんでした。
これまでは、無理やり隙間に本を置いたり、膝の上で資料を確認したりしていたのですが、そのストレスが完全に解消されました。
また、手首の負担も変わりました。以前は狭いスペースにリストレストを無理やり詰め込んでいたため、タイピング時の角度に無理があったのかもしれません。今は十分な奥行きがあるため、自然な位置で腕を置くことができています。
さらに、副産物としてデスクの上がスッキリしました。
以前、立って会議をする際のマイク位置を調整するために導入したマイクスタンドも、座っての会議が標準になったことで不要になり、片付けることができました。
ビデオ会議時のストレスを減らすためにマイクスタンドを購入してみた
大きな機材が一つなくなるだけで、視覚的なノイズが劇的に減ります。
机上のスペースに余裕ができたことで、不思議と仕事に向かう気持ちにも少し余裕が生まれた気がします。……「気がする」だけかもしれませんが、気持ちや気分は意外と、集中力に影響を与えるものなので、大切かなと思っています。
慣れた環境をたまには見直してみる
私たちは一度「これがベストだ」と思って作り上げた環境には、なかなか疑いの目を向けないものです。
特にスタンディングデスクのような「健康に良い」とされるツールであればなおさら、「使わないのは自分が怠惰だからだ」と自分を責めてしまいがちです。
しかし、仕事の内容や道具(カメラやマイクなど)が変われば、最適な環境も刻一刻と変化します。
5年前の私には必要だったスタンディングデスクも、オンライン会議が日常となった今の私には、むしろ効率を阻害する要因になっていました。
それに気づいて手放すことで、現在の自分にフィットした「広々としたデスク」という新しい価値を手に入れることができました。
もし皆さんも、「なんとなく使いにくいけれど、ずっとこうしてきたから」と感じている環境があれば、一度思い切って「やめてみる」「なくしてみる」という選択肢を検討してみてはいかがでしょうか。
変えてみると、意外なほど、スッキリとした気分になるかもしれませんよ。
投稿者

- 加藤博己税理士事務所 所長
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大学卒業後、大手上場企業に入社し約19年間経理業務および経営管理業務を幅広く担当。
31歳のとき英国子会社に出向。その後チェコ・日本国内での勤務を経て、38歳のときスロバキア子会社に取締役として出向。30代のうち7年間を欧州で勤務。
40歳のときに会社を退職。その後3年で税理士資格を取得。
中小企業の経営者と数多く接する中で、業務効率化の支援だけではなく、経営者を総合的にサポートするコンサルティング能力の必要性を痛感し、「コンサル型税理士」(経営支援責任者)のスキルを習得。
現在はこのスキルを活かして、売上アップ支援から個人的な悩みの相談まで、幅広く経営者のお困りごとの解決に尽力中。
さらに、商工会議所での講師やWeb媒体を中心とした執筆活動など、税理士業務以外でも幅広く活動を行っている。
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