前回NotionAIの新機能について確認しましたが、従来の機能についてはほとんど取り上げられませんでした。今回も引き続きNotionAIでできることを確認しておきましょう。

取り上げられなかった項目がたくさんあったので・・・

前回は、新しくなったNotionAIでできることを中心に確認しましたが、それだけで3千文字くらいになってしまいました。

今回はその続きとして、前回取り上げられなかった機能を取り上げます。

NotionAI自体は以前からある機能のため、今回のアップデート前でもいろいろできることはありました。

個人的には十分に使っていなかったことを反省しつつ、アップデート前でもどういったことができたのか、改めて整理しておきたいと思います。

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NotionAI、主に従来の機能でもできること

今回取り上げる機能は、一部を除いて従来からある機能でできると理解していますが、ほとんど使っていなかったため、誤解している部分があるかもしれません。あしからず。

フローチャートの作成

NotionはMermaid記法という書き方に対応しているため、フローチャートを書くことができます。

つまりNotionAIに指示してフローチャートを書いてもらうことも可能です。

せっかくですから、新しく使えるようになったPDFへの質問機能も含めて試してみましょう。

今回使うファイルは、今年の確定申告時期に送られてきた

給与等の源泉徴収事務に係る令和6年分所得税の定額減税のしかた

です。

本当は「国税庁:令和6年分年末調整のしかた」を試したかったのですが、課金していない私の環境ではアップロードできないサイズのため断念。

このあたりが課金するかどうかの判断材料になるかもしれません。

前回と同じく、新規ページにPDFファイルを読み込んで、6点ドットから「AIに依頼」を選択します。

今回は「定額減税の手順をMermaid記法でフローチャートにして」と指示します。

できあがったフローチャートがこちら。

悪くないですね。内容を説明するにあたっては文字よりも図表の方がわかりやすく伝わるものですが、このフローチャートを自分で最初から書こうとすると大変です。

資料をわかりやすく整理するという点で、この機能は便利ではないでしょうか。

なおMermaid記法で書かれていますので、下記の部分を書き直すことでフローチャートをあとから修正することも可能です。

ちなみに「ポイントをマインドマップにまとめて」と指示をすると、このレベルのものは自動的につくってくれます。

議事録からやるべきタスクを抽出

会議において次回までにやるべきことというのは必ず出てくるものです。

議事録データがあるとして、そのヨコにやるべきタスクが明示されているとわかりやすくなります。

こんな時、手動でコピペするのでは無く、NotionAIを使うと議事録からタスクを自動的に抜き出すことも可能です。

イメージとしてはこんな感じになります。

各行に議事録データが入っていますが、「次回までのタスク」欄は自動的に作成されています。

ちなみに、今回の議事録データはNotionAIを使ってサンプルを作成しました(2024-10-13ブログ欄を除く)。

一例として、2024-10-16の議事録はこのようなデータになっています。

このような議事録データベースにプロパティとして「AIカスタム自動入力」を使って作成したのが「次回までのタスク」欄です。

このプロパティの「何を生成しますか?」欄がプロンプトの入力欄になりますので、今回は

「議事録の内容から次回の会議に行うべきタスクを簡潔に抽出」

としています。

ちなみに、次回までのタスクが議事録の中に明示されていないデータの例として「2024-10-13ブログ」欄に、私の前々回のブログ記事をテキストで貼り付けました。

議事録の形式にも当然なっていませんが、それでも内容を読み取ってタスクを抽出してくれるのはスゴいなと思います。

文章を整形する

Notionを使っていて困ることのひとつが、別のアプリからコピペすると、勝手に改行されたり、箇条書きが崩れるケースがあることです。

例えばGMailから次の部分をNotionに貼り付けると

このように勝手に改行が入ってしまいます。

こうしたケースでは、対象となる文章をすべて選択した状態で「AIに依頼」を選び、指示として「不要な改行を削除」と入力すると

次のような状態になりますので、今回は比較のために「下に挿入」を選びます。

なぜかもとの文章の「★先週のブログ記事」が消えていたり、点線で表示した枠が実線に変わっていたりしますが、文章としてはわかりやすく整形してくれています。

なお通常は「下に挿入」を選ばすに「許可」を選べば上書きしてくれます。

他にも「箇条書きのデータをコピペしたら、箇条書きが崩れていた」なんて時にもこの機能は使えます。

ボリュームが少ないとついつい手作業で直してしまうことがあるかもしれませんが、こうした作業こそAIに代わりにやってもらうべきでしょう。

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調べたことを業務に当てはめる発想力

2回に分けて、NotionAIについて改めて検討した内容をまとめてみました。

前回も書きましたが、ここで終わると

「あー、こんなことできるんだ。スゲー。」

で終わってしまい、それだと自己満足の世界でしかありません。

ここからどのように業務に落とし込めるかが大事です。

AIはあくまでツールです。ツールは仕事を楽にするために使ってナンボです。

実際に仕事を楽にするために、どのように業務に当てはめればいいか、ここからの発想力が仕事をする上では重要です。

人に偉そうにいえるほど使いこなせていませんが、自戒を込めてまとめとします。

投稿者

加藤 博己
加藤 博己加藤博己税理士事務所 所長
大学卒業後、大手上場企業に入社し約19年間経理業務および経営管理業務を幅広く担当。
31歳のとき英国子会社に出向。その後チェコ・日本国内での勤務を経て、38歳のときスロバキア子会社に取締役として出向。30代のうち7年間を欧州で勤務。

40歳のときに会社を退職。その後3年で税理士資格を取得。

中小企業の経営者と数多く接する中で、業務効率化の支援だけではなく、経営者を総合的にサポートするコンサルティング能力の必要性を痛感し、「コンサル型税理士」(経営支援責任者)のスキルを習得。

現在はこのスキルを活かして、売上アップ支援から個人的な悩みの相談まで、幅広く経営者のお困りごとの解決に尽力中。

さらに、商工会議所での講師やWeb媒体を中心とした執筆活動など、税理士業務以外でも幅広く活動を行っている。
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