先日ITパスポート試験を受験しました。資格試験などを上手に活用して知識を体系化することについて考えてみたいと思います。

ITパスポート試験を受験した理由

ITパスポート試験を7月に受験しました。

ホームページ上で合格した受験番号を確認できるため、8月には合格していたことはわかっていましたが、昨日合格証書が無事手元に届きました。

この資格の前身である「初級システムアドミニストレータ」については、20代の頃に取得済みでしたが現在は存在しない資格です。

今はない資格を持っているといったところで

「ITについて基本的な知識を持ってますよ」

という点を客観的に証明できませんし、古い知識を持っているだけと思われるかもしれません。

何の説得力もない資格にすがるくらいなら、改めて後継の資格であるITパスポート試験を受験することにしました。

こういう理由でしたので本当はもっと早く受験しようと思ってましたが、さすがに準備もせずに受験するのはマズいだろうということで、準備しようと思うもそのまま放置、ズルズルと今に至ったわけです。

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知識を体系化することの重要性

久しぶりに試験らしい試験を受けたわけですが、受験しての感想は

「試験を受けることで知識を整理できる」

ということ。

腹を括って試験に申込むと、期限が明確になりますので勉強する強制力が働きます。

その上で受験するにあたってはいわゆる「テキスト(教科書)」を読みます。

テキストなどを見ていても知っている知識はそれなりにありました。ただしそうした知識は断片的なものです。

全体の知識としてどこに位置づけられるものかといった部分が抜け落ちてしまっている状態に対して、試験範囲全体を学ぶことで全体像を把握できます。

「教科書」や「テキスト」は読んでも面白くない書物の代表みたいな位置づけですが、全体像を把握してアタマの中を整理するためにはとても役に立ちます。

こうした全体像を把握する機会って、試験などを受けないと中々持つことができません。

税理士の仕事をしていても

「この場合はどのように判断・処理すべきだろうか?」

という個別の事案を調べることはあっても、税法全体の中での位置づけを落ち着いて考える余裕がないことがほとんどです(私だけかもしれませんが)。

実際、税理士試験の勉強は知識の体系化には役立ったと感じています。

もちろん座学だけでは仕事で使える知識にならないという面もありますし、仕事で必要な知識は必要に迫られて学んだ方が身につくというのも事実です。

事実ではありますが、物事は一つの側面から見ているとどうしても見方が固定化されてしまいます。

たまには立ち止まって知識を体系化するための時間を取ることも大事だと感じた次第です。

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たまには普段と違うことに取り組んでみる

ちなみに少々話は逸れますが、「試験を受ける」という緊張感はたまに味わっておくのも悪くないとも思います。

税理士試験が終わった後にCFPの科目をいくつか受験したことはありましたが(3科目揃えた時点でストップしてます・・・)、長い間試験での「一発勝負」という緊張感を味わっていなかったなと。

「これ、落ちたらカッコ悪いな」「失敗したらどうしよう」という感覚は久しぶりでした。

「一発勝負」という意味では、税務相談などの場面でもそうした緊張感はありますが、何度もやっていると慣れは出てくるものです。

自分のアタマの中の「マンネリ化」を防ぐという意味でも、普段の仕事とは少し離れた分野の試験を受けて刺激を受けるのも悪いことではありません。

だから「試験を受けましょう」ということではありませんが

「普段と少し違うことをする」

という点は、意識しておくべきだなと思います。

ちなみにこのITパスポート試験ですが、計算問題が一部含まれているにもかかわらず試験中は電卓を使うことができません。

メモ用紙と筆記用具が用意されていますので、そこで手計算をすることになります。

電卓やExcelでの計算に慣れきっていた私にとっては、結構新鮮(というより結構ツラい)刺激でした。

投稿者

加藤 博己
加藤 博己加藤博己税理士事務所 所長
大学卒業後、大手上場企業に入社し約19年間経理業務および経営管理業務を幅広く担当。
31歳のとき英国子会社に出向。その後チェコ・日本国内での勤務を経て、38歳のときスロバキア子会社に取締役として出向。30代のうち7年間を欧州で勤務。

40歳のときに会社を退職。その後3年で税理士資格を取得。

中小企業の経営者と数多く接する中で、業務効率化の支援だけではなく、経営者を総合的にサポートするコンサルティング能力の必要性を痛感し、「コンサル型税理士」(経営支援責任者)のスキルを習得。

現在はこのスキルを活かして、売上アップ支援から個人的な悩みの相談まで、幅広く経営者のお困りごとの解決に尽力中。

さらに、商工会議所での講師やWeb媒体を中心とした執筆活動など、税理士業務以外でも幅広く活動を行っている。
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