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仕事をしていると、日々いろんな情報が蓄積されていきます。そうした情報をきちんと記録・整理することが仕事の効率化につながります。

「あれ、この件検討してなかった?」とヒヤリとした話

先日、確定申告の準備をしている中で、ある方の消費税のチェックをしていたところ、税額が意外と大きくなり、

「あれ、なんで簡易課税の届出をしてなかったんだろうか?」

と一瞬ヒヤリとしたことがありました。

実際には、2年前の売上が大きく、簡易課税が適用できない状況だったのですが、少し焦ってしまったワケです。

よくよく考えてみると、今回の状況は想定できていたため、2年前に消費税の届出関係については検討したはずなのですが、いろいろと資料を確認してみても、検討した結果が見つかりませんでした。

当時売上が5000万円を超えていたため、

「当然、2年後に簡易課税は適用できないから、簡易課税の届出を提出する必要なし」

と判断して、それで終わっていたのだと思います。

普段から、

「今の自分と将来の自分は別人、だからきちんと将来の自分に引継ぎするように仕事するのが大事」

と考えているのですが、今回それができていなかったわけで、仕事のやり方を見直さないと、と反省した次第です。

仕事の記録を残すこと、整理しておくことが効率化につながる

普段から、人の記憶なんて、当てにならないと思っています。

今回も、2年前に実際に検討したかどうかまったく覚えていないわけです。

そうなるとまずやるべき事は、「仕事をした内容の記録を残しておく」こと。

「こういう内容の検討をしたので、結論はこうなった」という内容を何らかの形で残しておくことが、将来の自分への引継となります。

このように考えて、以前よりEvernoteに様々なメモや検討内容を残してきたのですが、後から検索で探してもなかなか思うように見つからない、というのが個人的な感想です。

しかも、ExcelやWordファイルで作っていたり、検討のために受け取ったPDFファイルの資料があったりと、テキスト文章だけですべて完結するわけではありません。

Evernoteのノートにはこれらのファイルを貼付けできて、検索対象となることも知っているのですが、いざ見たいときになかなか見つからないということも結構あります。

仕事のうち、探し物をしている時間が年間100時間以上になるといった話がありますが、今の時代は紙の書類を探すよりも、こうした電子ファイルを探していることに時間を使うことが増えてきたのではないでしょうか。

検索して探すことに手間取るのであれば、それは仕事のやり方に問題があるということ。

そのため最近は、kintoneでアプリを作成して、

  • お客様との打合せ内容
  • 決算時に検討した事項
  • よく問合せをいただく質問と回答

などの記録を残すようにしています。

kintoneにおいても、これが正解という形が見えているわけではありませんが、目指しているのは、

「ここを見ればすべてわかる、逆にここになければどこにもない」

という形にすること。

仕事をする中で、「あれ、これ以前検討しただろうか?」と悩んだ時に、いろいろと探し回って時間を浪費していては、仕事の効率は上がりません。

知らず知らずのうちに使ってしまっている、仕事における探し物の時間を減らすためにも、

  • 仕事において検討した内容の記録を残すこと
  • そうした記録を探しやすい形で整理しておくこと
  • そうした記録を入れておく入れ物をきちんと決めること

を意識して対応することが大事です。

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自分が使いやすいと感じるツールを使おう

このように仕事の記録を取り、整理する方法として、kintoneを例に挙げましたが、どのツールを使うかは、人それぞれでしょう。

本人が使いやすいと感じるのであれば、日々使っている紙の手帳にまとめる形でも、項目ごとにA4用紙にまとめてファイリングする形でも問題ないわけです。

大事なのは、自分が最も整理しやすく、後で見つけやすい方法を採用すること。

組織の場合であっても、こうした仕事の記録を共有することで、情報共有の効率が上がり、情報を探す時間を減らすことができます。

ツールとしては、全員が使いやすいものにすることは、なかなか難しい部分もありますが・・・。

仕事をする上で、「探し物をする時間」には付加価値はありません。

付加価値がないのであれば、削減すればその分だけ仕事の効率は上がるということ。

多くの方が仕事の記録を何らかの形で残されていると思いますが、その残し方について、一度見直しをされてみてはいかがでしょうか。

 

投稿者

加藤 博己
加藤 博己加藤博己税理士事務所 所長
大学卒業後、大手上場企業に入社し約19年間経理業務および経営管理業務を幅広く担当。
31歳のとき英国子会社に出向。その後チェコ・日本国内での勤務を経て、38歳のときスロバキア子会社に取締役として出向。30代のうち、7年間を欧州で勤務。

40歳のときに会社を退職。その後3年で税理士資格を取得。

中小企業の経営者と数多く接する中で、業務効率化の支援だけではなく、経営者を総合的にサポートするコンサルティング能力の必要性を痛感し、「コンサル型税理士」(経営支援責任者)のスキルを習得。

現在はこのスキルを活かして、売上アップ支援から個人的な悩みの相談まで、幅広く経営者のお困りごとの解決に尽力中。
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