広告

今回は業務効率化の一つの考え方として支払業務の効率化を取り上げて見たいと思います。

広告

1.決済手段の比較

現在の主要な決済手段は銀行振込であり、支払業務の中で大きな割合を占めていると思いますが、一方で中小企業においては小切手も未だに結構使用されています。
(さすがに紙の手形を見る機会はほとんど無くなりましたが・・・)

この2つの決済手段を比較してみると次のようになります。

銀行振込

メリット
・振込日にほぼリアルタイムで入出金が行われる
・オンラインバンキングを使用していれば手書きでの書類の記入が不要

デメリット
・振込手数料がかかる

小切手

メリット
・決済に際して手数料がかからない
・小切手を渡してもすぐには落ちないため資金繰りに多少余裕が生じる

デメリット
・当座預金の開設が必要
・小切手の発行に手間がかかる(手書き、チェックライターでの数字記入、社印押印等)
・資金が引き落とされるまでのタイムラグのため未落ち管理が必要となり資金繰りも煩雑化する
・月末に照合表(銀行勘定調整表)を作成する必要がある
・小切手帳の発行に費用がかかる

個人的な意見が入っている部分もありますが、オンラインバンキングを利用していれば小切手を使用することにほとんどメリットを見いだすことができません。

広告

2.振込手数料の負担をどのように考えるか?

一方で小切手帳の発行に費用がかかるとはいえ、小切手1枚あたりのコストとしては振込手数料より安く済むのも事実です。

オンラインバンキングを活用すれば窓口での振込みよりも安く済みますが、振込手数料が無料となるのは同一銀行内の振込みに限られているケースが多いです。

そこでこの振込手数料の負担をどのように考えるかということになるのですが、小切手のデメリットとして書きました管理コスト(小切手発行にかかる手間や未落ち管理に伴う資金繰りの煩雑化)と振込手数料を比較してどちらが有利か考える必要があります。

この有利不利の判定の際に忘れてはいけないのが、人が仕事をする以上人件費というコストが発生しているという視点です。

実際のところ人件費は会社の固定費の中で決して少ない金額ではありませんので、利益に直接結びつかない管理業務に効率化の余地があるのであれば多少コストを払ってでも効率化して、その空いた時間を売上や利益に結びつく活動に振り向けるべきです。
特に社長自ら経理をされているような会社ではこうした対応は必要不可欠なものとなります。

残念ながら経理などの間接業務(経費精算等を含む)は会社の経営に必要ではあっても直接利益を生むものではありませんので、最大限効率化をして本業に割り当てる時間を最大化するということは経営をよくするためには常に考えておく必要があります。
これは人的リソースが不足しがちな中小企業でこそ考えなければならない問題です。

3.業務効率化の考え方

経営を良くするために業務を効率化しようと考えた場合、ついつい最先端の技術や方法を取り入れないといけないと考えてしまいがちですが、小切手の支払が多ければ支払を銀行振込に変えるといったシンプルな改善内容でも業務効率化を実現できます。

大切なのは現状の業務を把握・分析して何に時間がかかっているのかを明らかにした上で、その時間を短縮するためにはどのような改善策を実施できるか検討することです。

「業務効率化」という言葉を聞くと身構えてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、まずはちょっとした工夫をするところから始めて、成功体験を積み重ねていけばだんだんと大きな改善ができるようになります。

まずははじめの一歩を踏み出そうとする意識が業務効率化には欠かせませんので、支払業務のような身近な業務から検討されることをおすすめします。

投稿者

加藤 博己
加藤 博己加藤博己税理士事務所 所長
大学卒業後、大手上場企業に入社し約19年間経理業務および経営管理業務を幅広く担当。
31歳のとき英国子会社に出向。その後チェコ・日本国内での勤務を経て、38歳のときスロバキア子会社に取締役として出向。30代のうち、7年間を欧州で勤務。

40歳のときに会社を退職。その後3年で税理士資格を取得。

中小企業の経営者と数多く接する中で、業務効率化の支援だけではなく、経営者を総合的にサポートするコンサルティング能力の必要性を痛感し、「コンサル型税理士」(経営支援責任者)のスキルを習得。

現在はこのスキルを活かして、売上アップ支援から個人的な悩みの相談まで、幅広く経営者のお困りごとの解決に尽力中。
広告