効率化を考えたときに「大きな効率化」ばかり考える必要はありません。まずは、すぐにでもできる「小さな効率化」を考えてみませんか?
目次
毎日使うツールの効率化を検討する
「効率化」を考えてみたときに
- 組織全体に影響する「大きな効率化」
- 個人の作業効率に影響する「小さな効率化」
の2つの方向性が考えられます。
「大きな効率化」の方が派手で効果も大きいため、こちらに取り組まないと意味がないと考えてしまいがちですが、ひとりひとりが個人でできる「小さな効率化」も意外と侮れません。
例えば毎日行う作業を5分短縮できたとした場合、年間稼働日数を200日とすると
5分×200日=1,000分≒17時間
を年間で生み出すことができます。
社員10人の会社で全員が同じ効率化をできれば、会社として約170時間もの時間短縮を実現できるわけです。
このように「小さな効率化」は毎日の作業に対して行うと、大きな効果を得ることができます。
では具体的に毎日行う作業としてどういったものがあるでしょうか?そのひとつが「日本語入力」です。
多くの方がパソコンを使って作業を行う今の時代、日本において「日本語入力」を使わない人はほとんどいないのでしょう。
日本語入力ソフトの設定を見直す
では、日本語入力を効率化したい場合に、何をすればいいでしょうか。
今回は私が具体的に行っている内容についてご紹介したいと思います。
なお前提として日本語入力ソフトはATOKを使っています。Windowsに標準搭載されているMS-IMEは使っていません。
日本語入力のオン・オフキーを変更する
Windowsパソコンを使っている方だと
- 漢字変換オン:変換キー
- 漢字変換オフ:半角/全角キー
と標準設定のまま使っている方も多いのではないでしょうか。
変換キーはまだいいとしても、半角/全角キーって押しにくくないですか?
タッチタイピングをしている方だと
「うっ、左手の小指があと少し届かない・・・」
みたいなことないでしょうか。
この点、Macだと
- 漢字変換オン:かなキー(Windowsの変換キー位置)
- 漢字変換オフ:英数キー(Windowsの無変換キーの位置)
で切替ができます。
タッチタイピングをしていると、スペースキーの右側と左側だけで漢字変換のオンオフを切り替えられるので、本当に便利です。
なので、Windowパソコンを使う際には、私は漢字変換のオンオフを
- 漢字変換オン:変換
- 漢字変換オフ:無変換
に変更して使っています。
単語登録を活用する
例えば、自分のメールアドレスを入力する機会って意外とありませんか?セミナーなどの申し込みや新しいお客さまへの通知など。
こうしたメールアドレスを入力する際に、毎回一文字ずつ手入力で入力していませんでしょうか。
これについては、日本語入力ソフトの「単語登録」という機能を活用しています。
例えばメールアドレスが
XXXX@gmail.com
だとした場合、「XXXX@gmail.com」という単語に対して、例えば「め」(メールアドレスの最初の1文字という意味で「め」にしてます)という読み方で登録しておけば、「め」と入力するだけで変換候補として「XXXX@gmail.com」が表示されます。
「XXXX@gmail.com」が14文字あるのに対して、「め」であれば「me」と2文字で済みます。
他にもメールを書く際の冒頭の挨拶が決まっているのであれば、こうしたものも単語登録しておけば、効率的に入力することが可能です。
日本語入力ソフトの設定を同期する
現状では、事務所での作業用のデスクトップパソコンと持出し用のノートパソコンを併用しています。
ここまでご説明した設定変更や登録した単語について、ひとつのパソコンで設定を変更したあとに、もう一つのパソコンで設定を手動で反映させるとなると大変です。
現在使っているATOKではATOK Passportというサブスク契約を使っているのですが、このサービスにはATOK Syncという設定や登録した単語を同期する機能があります。
ATOK Sync AP | ATOK Passport |【公式】ATOK.com
この機能を使うことで、デスクトップパソコンで追加登録した単語を、ノートパソコンでも利用することができます。
使うパソコンを変えても入力環境が変わらないというのは、みなさんが思っている以上にストレスがないものです。
パソコンを買い替えたときも、いちいち登録内容を移行する手間がありません。
ちなみにMS-IMEでも、同じMicrosoftアカウントでログインしていれば、登録した単語などを共有することは可能なようです。
Microsoft Learn:日本語入力(IME) の知っておくと便利な機能(1)
「できることから始めてみる」も効率化には大事
ここまで、私が実際にやっている日本語入力環境の設定方法をご紹介しました。
やっていることはそれほど大したことではありませんが
- 漢字変換のオンオフを切り替える際に指が確実に届く(迷わない)
- 頻繁に使う単語をいちいちすべて入力しない
- 複数のパソコンで同じ入力環境を自動的に同期する
ということを実現できています。
一日中パソコンを使う仕事をしていることから考えれば、設定していない状態と比べて5分くらいは余裕で効率化できています。
「大きな効率化」を考えるのも大事ですが、その前に個人でもできる「小さな効率化」を検討してみてはいかがでしょうか。
その効果は意外と侮れませんよ。
投稿者

- 加藤博己税理士事務所 所長
-
大学卒業後、大手上場企業に入社し約19年間経理業務および経営管理業務を幅広く担当。
31歳のとき英国子会社に出向。その後チェコ・日本国内での勤務を経て、38歳のときスロバキア子会社に取締役として出向。30代のうち7年間を欧州で勤務。
40歳のときに会社を退職。その後3年で税理士資格を取得。
中小企業の経営者と数多く接する中で、業務効率化の支援だけではなく、経営者を総合的にサポートするコンサルティング能力の必要性を痛感し、「コンサル型税理士」(経営支援責任者)のスキルを習得。
現在はこのスキルを活かして、売上アップ支援から個人的な悩みの相談まで、幅広く経営者のお困りごとの解決に尽力中。
さらに、商工会議所での講師やWeb媒体を中心とした執筆活動など、税理士業務以外でも幅広く活動を行っている。
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