コロナ禍で急速に注目を集めるリモートアクセスという機能ですが、どんなサービスがあってどんな風に使うべきか、自分なりの考えをまとめてみました。
目次
デスクトップパソコンに切替てから、改めて考えたデータを持ち出さない運用方法
もともとノートパソコンをメインに仕事をしていましたので、外出時にパソコンを持出すと、その中には様々なデータが入っている状態でした。
パソコン本体の盗難等には当然のことながら細心の注意を払っていましたが、データを持出さない方がトラブルの可能性は減ります。
そのため、Chromebookを試してみたりといろいろやってみましたが、税務・会計データを参照したいときに困るなど、なかなか良い方法が見つかりませんでした。
今年に入りメインのパソコンをデスクトップに変更したのを機に、改めて極力データを持出さない方法について考えていましたが、ひとつの方法としてリモートアクセスといわれるサービスを試してみることにしました。
リモートアクセスサービスをいろいろ試してみる
リモートアクセスというサービス、コロナ禍においてテレワークを実施するために、利用されている企業も多いと思います。
カンタンにいえば、外出先や自宅のパソコンから、インターネット経由で会社のパソコンにアクセスするためのサービス、ということになります。
最初に試してみたのは、次の2つ。
- Windowsリモートデスクトップ
- Chromeリモートデスクトップ
Windowsリモートデスクトップは、アクセスされる側のパソコンのOSがPro以上(Windows10Homeでは使えない)である必要がありますが、OSが対応していれば追加投資なしでリモートアクセスが可能となります。
もう一つのChromeリモートデスクトップについては、ChromeブラウザーとGoogleアカウントされあれば、リモートアクセスが可能であり、Chromebookからでもアクセスできるというメリットがあります。
Chromebookを持出して、必要なときにChromeリモートデスクトップで事務所のパソコンにアクセスすれば、データを持出さない理想的な運用ができるのではないかと思ったのですが、画面の縦横比を自動的に調整してくれないため、Windowsリモートデスクトップと比較して、画面が見づらいという問題がありました。
また、これらのサービスを試して気になったのは、接続のための情報が漏れてしまうと、誰でもアクセスできてしまうという点。
実際Windowsリモートデスクトップを有効にしていて、乗っ取りにあったなどの話もネットでチラホラ出てきます。
「データが漏れたら困るから、できるだけ持出さないようにしたい」という当初の目的から考えて、これでは本末転倒。なのでこの2つを使うのは、とりあえずやめておこうという結論に。
有料のリモートアクセスサービスを試してみる
インターネットを使って接続するので、リモートアクセスにはVPN接続を使った方がいいなど、セキュリティを気にし出すと、やらなきゃいけないことが次々と出てきます。
とはいえ、今回そこまで大がかりな投資をすることは想定していませんので、有料のリモートアクセスサービスを試してみることにしました。
まだ色々試している状況ですが、モバイルルーター経由で事務所のパソコンにアクセスしても、思っていたほど遅くはなく、「意外ときちんと使えそう」というのが現時点での感想です。
こうしたサービスでは、アクセスできるデバイスを制限することができますので、例えば最悪のケースとして、接続のための情報が漏れたとしても、そのデバイスを解除することで被害を防ぐことはできそうです。
以前使っていた税務ソフト用サーバーにも、サーバー内の仮想環境に外からアクセスする機能があったのですが、ソフトひとつ立ち上げるのに数分待たされるような状態で、正直こうしたサービスは使い物にならないと長い間思っていました。
こうしたサービスは日々進化してますので、やはり定期的に確認しないといけないなと。
こうした有料サービスを使えば、通信経路上のデータが漏洩しないかなど、セキュリティ上の問題がすべて解決するかどうかまでは、セキュリティの専門家ではありませんので判断はつきません。
ただ、少なくともアクセスする端末を制限できる点を考慮すれば、仕事で使う上ではこうしたサービスを使った方がよいと考えています。
自分の効率化だけではなく、お客さまのお困りごとへの対応も見据えて
今回自分の仕事を便利にできないかということで、リモートアクセスサービスについて検討してみましたが、新型コロナウイルスの影響や働き方の変更により、リモートワークについての相談を受けることが今後あるかもしれません。
そうした時に自分なりの考え・意見・アイデアが出せるよう、こうしたサービスを自分で試しておくことも必要かと思います。
もちろん税理士なので税金や経理、経営についての相談を受けることがメインではありますが、お客さまのお困りごとに幅広く対応できるよう、守備範囲を広げておくのも悪くないかと。
投稿者
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大学卒業後、大手上場企業に入社し約19年間経理業務および経営管理業務を幅広く担当。
31歳のとき英国子会社に出向。その後チェコ・日本国内での勤務を経て、38歳のときスロバキア子会社に取締役として出向。30代のうち7年間を欧州で勤務。
40歳のときに会社を退職。その後3年で税理士資格を取得。
中小企業の経営者と数多く接する中で、業務効率化の支援だけではなく、経営者を総合的にサポートするコンサルティング能力の必要性を痛感し、「コンサル型税理士」(経営支援責任者)のスキルを習得。
現在はこのスキルを活かして、売上アップ支援から個人的な悩みの相談まで、幅広く経営者のお困りごとの解決に尽力中。
さらに、商工会議所での講師やWeb媒体を中心とした執筆活動など、税理士業務以外でも幅広く活動を行っている。
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