マネーフォワードクラウド会計で金銭出納帳をインポートする際に、指定のExcelファイルを使っていましたが、CSVファイルでも対応可能なことがわかりましたので、日付指定の方法と併せてまとめておきます。
目次
現金勘定の取込は、指定のExcelファイルでしかできないと思ってました
Excelで作成した金銭出納帳を、マネーフォワードクラウド会計にインポートしようとする場合、マネーフォワードが想定している(と思われる)方法は、次のとおりです。
1.「データ連携」-「新規登録」
2.「エクセルに手入力した取引明細」-「インポート」
3.「テンプレートダウンロード」ボタンから取引明細入力用Excelファイルをダウンロードして、このファイルに必要なデータを入力or貼付け
4.勘定科目「現金」、登録先帳簿「現金精算」(など自分がわかりやすい名前を登録)として、「ファイルを選択」から入力済みのダウンロードファイルを指定して「インポート」
5.インポートした取引明細に、自動仕訳ルールを適用して登録していく
私はずっとこのやり方でインポートしていたのですが、この方法にはいくつか課題があります。
- ダウンロードしたファイルに事業所コードや勘定科目(金銭出納帳の場合は「現金」)の入力が必要
- 摘要欄のセルが結合されていて、コピペしづらい
- 対象期間外のデータを含めてインポートした場合、1件ずつ対象外のデータのチェックを外して行く必要がある
3つ目の課題については、対象外のデータが含まれている場合、インポートの確認画面で、対象外のデータについて「取込」欄のチェックをひとつずつ外していく必要があるということです(下図参照)。
データ件数が少なければあまり問題になりませんが、ボリュームが多いと大変な作業となるため、そうした場合は事前に対象データ部分だけを残してインポート用Excelファイルを作成することになってしまいます。
金銭出納帳をCSVファイルで、かつ日付指定して取り込む手順
ところが最近、わざわざ指定されたExcelファイルにコピペしなくても、指定とは異なるExcelで作成した金銭出納帳をCSVファイルとして保存すれば、そのままインポートできることを知りました。
この方法を使えば、先ほどの対象外日付の取込チェックを外す問題も同時に解決できます。
具体的には、先ほどの
『2.「エクセルに手入力した取引明細」-「インポート」』
のところで、
「エクセルに手入力した取引明細」
ではなく、
「銀行・カード等のサイトからダウンロードした取引明細」
を使ってインポートするというやり方です。
逆に、金銭出納帳はExcelで作成するケースが多いため、Excelファイルのままインポートする仕様になっているのでしょう、あくまで推測ですが。
先ほどの画面で「インポート」を押すと、下記画面が表示されますので、
カテゴリ「現金」、名称「現金精算(CSV)」など自分がわかりやすい名称を入力、「ファイルを選択」から事前に準備したCSVファイル(今回はトップ画像のデータを取り込みます)を選び、「インポート」ボタンを押します。
すると、項目を割り当てる画面が表示されますので、少なくとも
「日付」「摘要」「金額(符号反転)」「金額」
の4つを割り当ててから、「確認」をクリックします。
Excelファイルの取込のときと同じような確認画面が表示されますが、CSVファイルの取込の場合、「開始日」と「終了日」を入力する欄があります。
例えば、今回5月分のデータだけをインポートしたいのであれば、
開始日:05/01 終了日:05/31
と入力すると・・・
このように、5月日付以外のデータの「取込」欄のチェックが自動的に外れます。
あとはこの状態で「保存」ボタンを押せば、5月分だけの金銭出納帳データを取り込むことができます。
なお、CSVファイルについてもマネーフォワード指定のサンプルフォーマットがありますが、この仕組みを使ってインポートするのであれば、項目を割り当てる画面が必ず表示されるため、このフォーマットを使う必要はありません。
そのため金銭出納帳を独自フォーマットのExcelで作成されている場合も、そのままCSVファイルとして保存してインポート用に使うことが可能です。
さらにこのやり方であれば、対象となるデータを日付指定で絞り込むことができますので、Excelで金銭出納帳を月毎にシートを分ける必要もありません。
現状のやり方がベストとは限らない。自分の思い込みに気付く機会を作る。
CSVファイルのファイル指定時の画面に、カテゴリー「現金」という区分があることから考えると、今回ご紹介した方法もマネーフォワード社が想定する範囲内の使い方であろうと思われます。
「エクセルに手入力した取引明細」の説明に、
「エクセルに現金・預金等の任意の科目の取引明細を手入力してインポートすることが出来ます。」(太字は筆者による)
という説明があったため、
「現金の場合は、こっちを使うんだ!」
と今まで思い込んでしまっていました。
本当に思い込みは怖いです。ひとりでやっていると、こうした点について指摘を受ける機会はほとんどありません。
そういう意味で、セミナー受けたり、SNSで情報収集や交換したり、といった自分が気付く機会を積極的に増やすことが重要になります。
今回まとめた内容も、先日受講したセミナーで講師の方の説明内容が、自分の普段のやり方と異なっていたため、調べてみてわかった次第です。
やはり「気づき」が得られる機会は大切です、積極的に作っていきましょう。
投稿者
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大学卒業後、大手上場企業に入社し約19年間経理業務および経営管理業務を幅広く担当。
31歳のとき英国子会社に出向。その後チェコ・日本国内での勤務を経て、38歳のときスロバキア子会社に取締役として出向。30代のうち7年間を欧州で勤務。
40歳のときに会社を退職。その後3年で税理士資格を取得。
中小企業の経営者と数多く接する中で、業務効率化の支援だけではなく、経営者を総合的にサポートするコンサルティング能力の必要性を痛感し、「コンサル型税理士」(経営支援責任者)のスキルを習得。
現在はこのスキルを活かして、売上アップ支援から個人的な悩みの相談まで、幅広く経営者のお困りごとの解決に尽力中。
さらに、商工会議所での講師やWeb媒体を中心とした執筆活動など、税理士業務以外でも幅広く活動を行っている。
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