先日、マイナンバーカードに搭載されている電子証明書の更新手続きに行ってきました。「まだまだ日本のデジタル化って道半ばだな」と感じましたので、少しまとめておきたいと思います。

マイナンバーカードの電子証明書は5年毎に更新が必要

今年1月に

「マイナンバーカードの電子証証明書の期限が近いので、更新手続きをしてください」

という郵便物を受け取りました。

そのときの感想が・・・

マイナンバーカードを作った際に「電子証明書は5年後に更新が必要」と言われていましたが、そんなことはすっかり忘れていました。

「カード作ってからもう5年も経つんだ」などと考えながら、今回改めて確認したところ、

  • 電子証明書は5年間有効
  • マイナンバーカードは10年間有効

ということを確認(正確には、発行日から○回目の誕生日まで)。

京都市:マイナンバーカード及び電子証明書の更新について

「電子証明書は5年後に更新必要」といわれた記憶はありますが、マイナンバーカード自体は一生同じものを使い続けるんだと勘違いしていました。思い込みは怖いです。

免許証や健康保険証も定期的に新しいものに更新している訳ですから、マイナンバーカードだけが例外ではないということですね。

今回、このサイトに掲載されているものと同じ有効期限通知書を受け取り、たまたま区役所に行く用事がありましたので、ついでに済ませてしまおうということで、電子証明書の更新手続きを済ませてきました。

有効期限通知書について

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マイナンバーカードの更新手続きをやってみたところ・・・

そういうわけで、今回電子証明書の更新手続きをしてきたわけですが、本人申請の場合に必要なものは、

  • マイナンバーカード
  • 有効期限通知書(なくても手続き可能との記載あり)
  • マイナンバーカードの暗証番号(4桁のパスワードと長いパスワード両方)

となり、電子証明書の更新だけであれば顔写真は不要です。

ちなみに、トップ画像が郵便物に同封されていたパンフレットなのですが、右側の「持ち物」欄だけ見ていたため、暗証番号を確認せずに区役所に行ってしまいました。

暗証番号が必要であるというのは、左側の「本人が申請する場合」欄に書かれていました。

確認しなかった私が悪いんですが、「持ち物」欄に書いておいてよ、と思うのは贅沢でしょうか・・・。

辛うじてパスワード思い出せたので手続き完了できましたが、手続きに行かれる際には忘れずにお持ちください。

なお、パスワードを更新時に新しいものに変更してもよいのであれば、忘れていっても手続きはできるようです。

で、実際区役所の窓口に行ってみたところ、マイナポイントもらうための駆け込みか、QRコード付申請書が再送されている影響かわかりませんが、結構待っている人がいらっしゃいました。

JLIS QRコード付きマイナンバーカード交付申請書の再送付について

約30分ほど待たされて窓口に行き、「電子証明書の更新に来ました」と伝えると、少し珍しそうな感じで対応されました・・・。

「新たにカード作る方がほとんどで、証明書の更新に来る人なんてきっと珍しいのだろうな」と思いつつ、差し出されたのが紙の申請書。

窓口の方から「氏名・住所・個人番号などを記入してください」と。

この時点で、「は?なんでマイナンバーカード持ってきてるのに、紙の書類に氏名や個人番号の記入が必要なの?」と思わず口にでてしまいましたが、窓口の方も申し訳なさそうに「すみません」と。

更新せざるを得ないので渋々記入し、その後さらに10分ほど待ってから、端末の方に案内され、そこで暗証番号を入力して手続きは完了しました。

窓口が混んでいたため、トータルで40分ほどかかってしまいました。もっと早く終わると思ってたんですが・・・。

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デジタル化=手続きなどが便利になる、じゃなかったの?

役所関係の「デジタル化」と聞くと、多くの方が

「窓口に行かずに手続きができるようになる」

というイメージを持たれるのではないでしょうか。

私もそうしたイメージを持っていましたので、マイナンバーカードをつくる時だけ我慢して区役所で受取の手続きをすれば、あとはデジタルでスマートに、と思ってました。

ところが今回電子証明書の更新をするにあたり手続きをしてみると、

  • 窓口となっている役所まで行かないといけない
  • 窓口で長時間待たされる
  • 紙の書類に記入が必要

ということで、事前に想像していたスマートな手続きとは縁遠いものでした。

上記のような課題を認識してだとは思いますが、現在審議中のデジタル改革関連法案のなかで、郵便局において電子証明書の発行・更新等を可能にすることが検討されているようです。

郵便局事務取扱法の一部改正案(郵便局における電子証明書の発行・更新等)〔概要〕

郵便局で手続きできれば多少は便利になるかもしれませんが、それでも劇的に便利になることはないでしょう。

「マイナンバーカードを持ってないと、普段の生活が不便」というところまで活用されるようになれば、こうした手続きにかかるコストは必要なものとして甘受されるのかもしれませんが、せっかくのデジタル化、トコトンまで便利にして欲しいというのが本音です。

こうした手続きにかかる時間が短縮されることも含めて、デジタル化で世の中がさらに便利になることを期待したいと思います。

 

投稿者

加藤 博己
加藤 博己加藤博己税理士事務所 所長
大学卒業後、大手上場企業に入社し約19年間経理業務および経営管理業務を幅広く担当。
31歳のとき英国子会社に出向。その後チェコ・日本国内での勤務を経て、38歳のときスロバキア子会社に取締役として出向。30代のうち7年間を欧州で勤務。

40歳のときに会社を退職。その後3年で税理士資格を取得。

中小企業の経営者と数多く接する中で、業務効率化の支援だけではなく、経営者を総合的にサポートするコンサルティング能力の必要性を痛感し、「コンサル型税理士」(経営支援責任者)のスキルを習得。

現在はこのスキルを活かして、売上アップ支援から個人的な悩みの相談まで、幅広く経営者のお困りごとの解決に尽力中。

さらに、商工会議所での講師やWeb媒体を中心とした執筆活動など、税理士業務以外でも幅広く活動を行っている。
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