中小企業の方に自計化を勧めると「税理士がラクをしたいだけでは?」というご意見をいただくことがあります。
会社の自計化はどのように考えるべきでしょうか?

1.自計化とは?

自計化とは簡単に言えば「経理処理を会社内で完結させること」ということができます。
自社内で完結させるわけですから、取引を仕訳に落とし込み会計ソフトに入力するといった能力や工数が必要となります。

こうした手間を考えれば、領収書を税理士に丸投げして全部やってもらった方がラクという考え方も当然出てくることになります。

2.自計化のメリットは?

それではなぜ自計化をおすすめするのか?
それは結局のところ「経営のスピードアップ」ということにつきます。

経営者は日々さまざまな経営判断をしていかなければなりませんが、そうした判断をする際に絶対に必要となるのが「経営数字」です。

「経営数字」を見ずに判断を下すことは、言ってみれば地図なしに目的地を目指すようなものです
そうした重要な意味を持つ資料が税理士から出てくるのを待つことが本当に得策でしょうか?

もちろん自計化しても最初は精度が悪く、税理士からチェックや修正が大量に入ることになると思いますが、何事も慣れであり続けていれば数字の精度は確実に上がっていきますし、大まかにでも数字が把握できていれば経営改善に向けた早めのアクションを取ることができます

本来あってはいけないのですが、税理士から「忙しいからちょっと数字待って下さい」と言われて、経営判断に遅れや誤りが生じてしまっては本末転倒です。

3.記帳代行は税理士の収益源?

現状では記帳代行が税理士業務の収益源の一つとなっている点は否めませんが、この分野は競争が激しくFintechやAIでこうした業務がなくなるといった意見もあります。

税理士としてもお客様の経営に役立つ付加価値を提供できなければ生き残れませんので、そのための提案の一つが「自計化による経営判断の精度向上・スピードアップ」です。

投稿者

加藤 博己
加藤 博己加藤博己税理士事務所 所長
大学卒業後、大手上場企業に入社し約19年間経理業務および経営管理業務を幅広く担当。
31歳のとき英国子会社に出向。その後チェコ・日本国内での勤務を経て、38歳のときスロバキア子会社に取締役として出向。30代のうち7年間を欧州で勤務。

40歳のときに会社を退職。その後3年で税理士資格を取得。

中小企業の経営者と数多く接する中で、業務効率化の支援だけではなく、経営者を総合的にサポートするコンサルティング能力の必要性を痛感し、「コンサル型税理士」(経営支援責任者)のスキルを習得。

現在はこのスキルを活かして、売上アップ支援から個人的な悩みの相談まで、幅広く経営者のお困りごとの解決に尽力中。

さらに、商工会議所での講師やWeb媒体を中心とした執筆活動など、税理士業務以外でも幅広く活動を行っている。
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