Webサイトの情報をコピーしようとして、画像や編集できないPDFファイルで「コピペできない」と困った経験はありませんか?そんな時「Googleレンズ」を試してみてください。

「コピペできない」データ、どうしていますか?

Web上の情報からテキストをコピーしようとして、「あれ、選択できない?」という経験は、みなさんお持ちではないでしょうか。

HTMLで書かれた普通のWebサイトであれば、テキストをサッと選択してコピーできますが、文字が画像であったり、編集できないPDFファイルだったりすると、どうしようもありません。

「仕方ない、手で入力するか…」と手入力している方も多いのでは。

Windowsであれば、標準機能の「Snipping Tool」を使って画面を切り取り、そこからテキストを読み取るといった方法はあります。

ただ、私自身はスナップショットを撮るのに別のアプリを使っていることもあり、いちいちSnipping Toolを起動するのがどうにも面倒です。

最近だと、Geminiにファイル添付して「テキスト化して」なんて方法もありますが、タイトルや数行程度の部分的なテキスト化だと、逆に手間がかかります。

そこでこうしたケースで最近使っているのが、Googleレンズです。

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Googleレンズは「写真検索」だけではない

Googleレンズと聞いて

「スマホで写真を撮って、写っているものを検索するツールでしょ?」

と思われた方も多いかもしれません。実際、私もそのように理解していました。

しかし、最近ではスマホだけでなく、パソコン上で使うChromeでも使うことができ、さらに選択した部分をテキスト化することも可能です。

簡単に言ってしまえば、Chromeブラウザで開けるものであれば、ほとんどのものをテキスト化できます。

画像だろうと、編集できないPDFだろうと関係ありません。具体的な例で、この機能を確認しておきましょう。

具体例1:国税庁のPDFから必要な部分だけテキスト化

国税庁のウェブサイトに掲載されているPDFファイルは、基本的に編集ができないようになっています。

例えば、消費税の簡易課税選択届出書を開くと、テキストを選択することができません。

このケースで届出書のタイトル部分をテキスト化してみましょう。

【1】Chromeのアドレスバーをクリックすると表示される「Googleレンズ」をクリック

【2】テキスト化したい部分をドラッグして選択すると表示されるメニューから「テキストをコピー」をクリック

手順はたったこれだけです。試しにメモ帳を開いて、Ctrl+Vを押すと、このようにテキスト化されていることが確認できます。

具体例2:ウェブサイト上の画像に埋め込まれたテキストを抽出

税務関係のウェブサイトを見ていると、情報が画像として埋め込まれていることがあります。

例えば、ダイレクト納付に関するページでは、下図のように画像で手順の説明がされています。

試しに、この図の中の「③登録完了!」の部分を、先ほどと同じ手順でテキスト化して、メモ帳に貼り付けたものが下図です。

吹き出しや箱の外側の文字も、きちんとテキスト化されていることが確認できます。

なお、Chrome上で開いたPDFや画像部分を右クリックをすると、「Googleレンズで検索」というメニューが表示されますので、そこからテキスト化することも可能です。

 

受け取ったファイルをChromeで開くには

Googleレンズを使ったテキスト化の弱点は、Chrome上でしかできないという点です。

ただ、受け取った画像やPDFであっても、Windowsの場合は、ファイルを右クリックして「プログラムから開く」を選択して、Google Chromeをクリックすれば、Chromeで開くことができます。

※Chromeが選択肢に表示されていない場合は、「別のプログラムを選択」-「PCでアプリを選択する」からGoogle Chromeを選べばChromeで開くことができます。私の場合は、Chromeは C:\Program Files\Google\Chrome\Application にありました。

Chromeでファイルを開ければ、あとのテキスト化する手順は先ほどと同じです。

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「画面見ながら手入力」をしない

今回は画面上の一部をテキスト化するツールとしてGoogleレンズをご紹介しましたが、どのツールを使うかという点にこだわりがあるわけではありません。

Snipping Tool、もしくは他の同様のツールを愛用されているのであれば、それを使えばいいという考え方です。

それよりも、「コピペできないので、画面を見ながら手入力」という作業をしているのであれば

「そうしたことはやめましょう」

というのがお伝えしたい点です。

数年前だと今回のようなことができるツールはほとんどなかった(もしくは精度が悪かった)と思いますが、最近では思った以上にカンタンにできるようになってきています。

この機会に「画面を見ながら入力」をやめるためのツール、何か検討してみませんか。

投稿者

加藤 博己
加藤 博己加藤博己税理士事務所 所長
大学卒業後、大手上場企業に入社し約19年間経理業務および経営管理業務を幅広く担当。
31歳のとき英国子会社に出向。その後チェコ・日本国内での勤務を経て、38歳のときスロバキア子会社に取締役として出向。30代のうち7年間を欧州で勤務。

40歳のときに会社を退職。その後3年で税理士資格を取得。

中小企業の経営者と数多く接する中で、業務効率化の支援だけではなく、経営者を総合的にサポートするコンサルティング能力の必要性を痛感し、「コンサル型税理士」(経営支援責任者)のスキルを習得。

現在はこのスキルを活かして、売上アップ支援から個人的な悩みの相談まで、幅広く経営者のお困りごとの解決に尽力中。

さらに、商工会議所での講師やWeb媒体を中心とした執筆活動など、税理士業務以外でも幅広く活動を行っている。
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